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知財

職務発明対価金請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ31840
事件名
職務発明対価金請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年5月26日

AI概要

【事案の概要】 本件は、建設機械用フィルタ等の製造販売会社であるヤマシンフィルタ株式会社(被告)の元従業員である原告が、「ストレーナ」という名称の特許権(特許第6479541号)に係る発明について、被告の職務として単独で発明したと主張し、平成27年改正前特許法35条3項に基づき、相当の対価として約4032万円及び遅延損害金の支払を求めた職務発明対価金請求事件である。 本件発明は、ディーゼルエンジンの排気中のNOxを還元する尿素SCRシステムにおいて、尿素水タンクへの注水時に用いるストレーナ(ろ過装置)に関するものである。従来のストレーナでは注水時に尿素水の吹き戻しが発生するおそれがあったところ、本件発明は、ストレーナの先端に略三角形の突出部(逆コーン型)を設けることで吹き戻しを防止するという構成(本件構成)を特徴とする。原告は平成24年2月に被告に入社し、開発部門を経て営業部門に異動した後、本件構成の形状を着想してC等に図面の作成を依頼したと主張した。被告は、本件構成はCがBの指示の下で独自に発案・設計したものであり、原告は営業担当者として関与したにすぎないと反論した。 【争点】 主な争点は、(1)原告が本件発明の発明者であるか、(2)相当の対価の額、の2点であるが、裁判所は争点(1)のみを判断した。原告は、平成25年初め頃にジェットエンジンの形状から本件構成を着想し、C等に図面化を依頼したと主張したが、本件構成を含む図面(本件図面)は取引先F社の依頼に基づき平成26年5月にCによって作成されていた。原告が社内で本件構成を初めて提案した時期について、当初の陳述書では平成26年8月末頃と記載したが、被告から本件図面との矛盾を指摘されると急遽陳述書を訂正し、それ以前からも提案していたと主張を変遷させた。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。本件発明は、遅くとも平成27年2月のF社甲工場での性能実験時点で完成しており、それまでの間に原告が本件構成を着想したことや具体的な提案をしたことを客観的に裏付ける証拠は全くないと判断した。原告の主張立証の経過について、訴訟当初は発明経緯の具体的説明がなく、陳述書で初めて着想時期を明示したものの本件図面の作成時期と矛盾し、指摘を受けて急遽陳述書を訂正するなど、主張が変遷していることを重視した。また、特許出願時に原告が発明者として登録された経緯についても、出願担当者がD社への採用過程での原告の尽力をもって発明者として扱った可能性を指摘し、発明者性を裏付けるものとはいえないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。