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下級裁

損害賠償等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ1542
事件名
損害賠償等請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2023年5月30日
裁判種別・結果
破棄自判
裁判官
清水響田中俊行清水響

AI概要

【事案の概要】 本件は、大学教授等である控訴人ら4名が、国会議員である被控訴人に対し、被控訴人がツイッターやインターネットテレビ等の各種媒体において行った投稿や発言により名誉を毀損され又は名誉感情を害されたと主張して、民法709条に基づく損害賠償及び民法723条に基づくツイートの削除・謝罪文の掲載を求めた事案の控訴審である。控訴人らは科学研究費助成事業(科研費)の交付を受け、フェミニズム・ジェンダー研究を行っていた研究者であり、本件研究では従軍慰安婦問題等も扱っていた。被控訴人は、国会での質疑を皮切りに、約4か月間にわたり、ツイッター、インターネットテレビ番組、雑誌対談、講演会など複数の媒体で、控訴人らの研究が「反日研究」である、科研費の不正使用がある、研究ではなく政治活動であるなどと繰り返し発言した。控訴人らは総額1100万円の慰謝料等を請求したが、原審はすべて棄却した。 【争点】 主な争点は、被控訴人の各発言が(1)事実の摘示か意見・論評の表明か、(2)控訴人らの社会的評価を低下させるものか、(3)違法性阻却事由(公共性・公益目的・真実性等)が認められるか、(4)名誉感情の侵害(侮辱)に該当するかである。控訴人らは、被控訴人の発言が科研費の不正使用や研究のねつ造という事実を摘示するものであると主張した。被控訴人側は、発言は科研費という公金の使途に関する意見・論評であり、公益目的に基づくものであると反論した。 【判旨】 控訴審は、原判決を一部変更し、控訴人A1に対する33万円(慰謝料30万円、弁護士費用3万円)の賠償を認容した。裁判所は、まず判断枠組みとして、ある研究が科研費の対象として適切かどうかは評価の問題であり意見・論評に属すること、科研費の使途は公金の問題であるから国会議員の発言には公益目的が推認されることを示した。また、ジェンダーや慰安婦問題のように価値観・立場によって見解が分かれる問題については、一方の立場からの批判的意見・論評が表明されても、一般読者等の普通の注意と読み方を基準とすれば直ちに研究者個人の社会的評価を低下させるものではないと判断した。その上で、被控訴人の大部分の発言について違法性を否定したが、別表3番号2の3の発言(控訴人A1が科研費の研究期間終了後に本件動画制作のために科研費を使用したとの事実摘示及び「ずさんな経理」との評価)については、摘示された事実が真実であると認めるに足りる証拠がなく、科研費を管理するのは研究者個人ではなく所属研究機関であることも考慮し、名誉毀損の違法性が阻却されないと判断して不法行為の成立を認めた。投稿の削除及び謝罪文の掲載請求は、不法行為が成立するのは別表3番号2の3の発言であって別表1記載のツイートではないこと等を理由に、いずれも棄却された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。