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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和5行ケ10008
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年6月12日
裁判官
東海林保今井弘晃水野正則

AI概要

【事案の概要】 被告らは、沖縄県石垣市の新庁舎建設プロジェクトに関連して開発された琉球赤瓦に疑似漆喰模様を施した「ちゅら瓦」について、意匠登録(登録第1663938号、物品「瓦」)を受けた意匠権者である。原告らは、新庁舎の設計者である建築設計事務所及び施工共同企業体の構成員であり、本件意匠について意匠登録無効審判を請求した。原告らは、無効理由として、①本件意匠は出願前に原告事務所に交付されたパンフレット及び写真に示された瓦の意匠(本件模様瓦)に類似し新規性を欠くこと(意匠法3条1項3号違反)、②建築家である乙が本件意匠の共同創作者であるにもかかわらず共同出願されていないこと(共同出願違反)を主張した。特許庁は、本件模様瓦の背面・側面・底面の形状が不明であり両意匠は類似しないとして、また乙は創作者とは認められないとして、請求不成立の審決をした。原告らがその取消しを求めて本件訴えを提起した。 【争点】 1. 本件意匠と本件模様瓦の意匠との類否判断の当否(新規性違反の有無) 2. 共同出願違反の認定判断の当否(建築家乙が本件意匠の共同創作者といえるか) 3. 新規性喪失の例外規定(意匠法4条2項)の適用の可否 4. パンフレット等の交付により本件模様瓦の意匠が「公然知られた」といえるか 【判旨】 裁判所は、取消事由1(類否判断の誤り)について理由があるとして、審決を取り消した。まず、瓦の需要者には施工業者のみならず屋根工事の施主も含まれ、施工後に施主が重視する美観の観点からも類否判断をすべきとした。その上で、本件意匠と本件模様瓦は基本的構成態様が全て一致し、具体的構成態様の大部分も一致しており、両者の最大の相違点である疑似漆喰模様部分の隆起の有無(本件意匠では僅かに隆起、本件模様瓦では面一)についても、瓦全体からみて差異はごくわずかであり、特に施工後の屋根全体からみれば需要者の注意が及ぶものとは認め難いとして、両意匠は類似すると判断した。審決が重視した背面・側面・底面等の相違点については、施工後は完全に隠れる部分であり、需要者が特に注目する部分とはいえないとした。新規性喪失の例外規定については、パンフレット等の交付は本件説明会とは別個の行為であり、説明会より前に行われたものであるから、本件証明書に記載された公開行為と実質的に同一とはいえず、同規定の適用は受けられないとした。また、パンフレットに秘密である旨の記載はなく、守秘義務契約もないことから、「公然知られた」に該当するとした。他方、取消事由2(共同出願違反)については、疑似漆喰模様の下方開口構成が乙の発案によるものか否かは定かでなく、厚みを持たせる指示もアイデアを示したにすぎないとして、乙が共同創作者とは認め難いとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。