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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ケ10080
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年7月26日
裁判官
東海林保今井弘晃水野正則

AI概要

【事案の概要】 原告(天昇電気工業株式会社)は、「樹脂材表面の凸部加飾加工方法」に関する特許出願について、特許庁から新規性欠如及び進歩性欠如を理由とする拒絶査定を受け、不服審判を請求したが、特許庁は補正を却下した上で審判請求不成立の審決をした。原告は、同審決の取消しを求めて本件訴訟を提起した。本願補正発明は、樹脂材表面に凹凸加飾用の嵩高構成部品(樹脂成形により製作)を貼着し、真空成形法により樹脂フィルムを密着させて加飾物品を製造する方法に関するものである。審決は、引用文献1(昭和57年公開の成形品製造方法に関する公報)に記載された発明と本願補正発明との間に実質的な相違点はなく、新規性を欠如するか、仮に相違があっても進歩性を欠如すると判断した。 【争点】 主な争点は、(1)審決に手続違背(特許法159条2項違反)があるか、(2)独立特許要件(新規性・進歩性)の判断に誤りがあるか、の2点である。争点(1)について原告は、審査段階で複数の引用文献をそれぞれ主引用発明としたことは後知恵による判断であり、審決で新たな引用刊行物(甲5〜7)を追加したことは拒絶査定と異なる理由にあたるから意見陳述の機会を与えるべきであったと主張した。争点(2)について原告は、引用発明の「発泡体」はクッション性付与を目的とするもので本願補正発明の「嵩高構成部品」とは目的が異なること、相違点を細分化して個々に判断する手法は不当であること、金型不要という格別の効果が看過されていることなどを主張した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。争点(1)について、本件拒絶理由通知及び拒絶査定には一貫して引用文献1による新規性欠如・進歩性欠如の理由が示されており、審決もこれと同じ引用文献1を主引用例とした判断であるから、拒絶査定と異なる理由で審決されたとはいえないとした。審決で新たに提示された甲5〜7は、「加飾」にクッション性等の機能性付与が含まれるという出願時の技術常識の裏付けにすぎず、拒絶理由の内容を変更するものではないから、意見陳述の機会を与える必要はないと判断した。争点(2)について、引用発明の「発泡体」は樹脂基材の凸部に対応する位置に配置され、塩ビ発泡体等の樹脂を成形したものであるから、本願補正発明の「樹脂成形によって製作された嵩高構成部品」と相違しないとした。また、クッション性を付与するものも技術常識上「加飾」に含まれるから、引用発明も「凹凸加飾すべき」ものであり、一応の相違点1〜3はいずれも実質的な差異ではないと認定した。金型不要の効果についても、当業者が予測し得る範囲内の効果であるとして、原告の主張をすべて退けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。