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下級裁

殺人被告事件

判決データ

事件番号
令和4わ952
事件名
殺人被告事件
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2023年7月26日
裁判官
安永武央村川主和法花義与

AI概要

【事案の概要】 被告人は、幼少期から実父である被害者(当時78歳)と二人で生活し、家計のやりくりや被害者の世話を含む家事全般を一人で担っていた。被告人は自閉スペクトラム症(ASD)の影響もあり、被害者との同居に強いこだわりを有していたところ、被害者から「出ていけ」「掃除しろ」などと繰り返し叱責されたことに憤慨し、令和4年5月15日、自宅において、殺意をもって金槌(全長約34cm、重量約497g)で被害者の頭部等を数十回(少なくとも46回)殴打し、顔面・頭部多発外傷による失血により死亡させた殺人の事案である。なお、被告人は統合失調症にもり患していた。 【争点】 本件の争点は責任能力の有無・程度である。検察官は、犯行時の被告人は犯行が違法であると判断しその行為を思いとどまる能力が著しく弱まってはいなかったと主張し、弁護人は、少なくとも同能力が著しく弱まっていた疑いがあると主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、鑑定人の報告に基づき、被告人が統合失調症及び重度のASDであったと認定した上で、以下のとおり判断した。犯行動機である被害者に対する強い怒りについては、被害者から同居を拒絶されたことに対する現実の状況認識も一定程度影響していたが、被害者との同居に強くこだわるASD特性が比較的強く影響していた。また、少なくとも46回にわたる執拗な殴打という犯行態様には、常同的な反復行動を好むASD特性が強く表れていた。 しかしながら、被告人が犯行を決意し実行に移したこと自体については、精神障害の影響は限定的であったと認定した。具体的には、被告人はこれまで暴力沙汰を起こしたことがなく、犯行1週間前にも一度は犯行を断念していたこと、犯行当日も叱責から約1時間後に殴打を開始し、一旦止めた後に相当の時間を経て再開していること、犯行後に119番通報ができていることなどから、認知機能の低下は限定的であり、犯行は被告人自身の判断と選択であったとして、完全責任能力を認めた。 量刑については、被害結果の重大性を認めつつも、被告人がわずかな収入で家計をやりくりし家事全般を担っていたにもかかわらず理不尽な叱責を受けていた経緯や、執拗な犯行態様にはASD特性が強く影響しておりその態様を理由に強く非難できないことを考慮した。他方、自身の判断で犯行を実行し一度止めた後も再開した点に強固な殺意を認め、同種事案の中では比較的軽い部類に属するとした上で、求刑懲役12年に対し、懲役7年を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。