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下級裁

殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、現住建造物等放火

判決データ

事件番号
令和4わ244
事件名
殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、現住建造物等放火
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年7月31日
裁判官
竹下雄朝倉静香中野彩華

AI概要

【事案の概要】 被告人は、交際相手との破局や職場での異動などから自暴自棄になって自殺を決意し、死刑になるために複数人を殺害しようと考え、走行中の京王線特急電車内で無差別殺傷事件を起こした事案である。被告人は、ナイフ、ジッポーライター5個、ライター用オイル入りペットボトル6本等を用意し、まず3号車内で被害者A(当時72歳)の胸部をナイフ(刃体約29.6cm)で刺突して右外傷性血気胸等の重傷を負わせたが殺害には至らなかった(殺人未遂・銃刀法違反)。さらに5号車と6号車の連結部付近に滞留していた乗客らに向けて約2.5Lのライター用オイルを撒き散らし、殺虫剤スプレーを噴射した上、ジッポーライターに点火して投げ、床面のオイルに引火させて5号車の床を焼損させたが、乗客10名は6号車へ退避し殺害には至らなかった(殺人未遂・現住建造物等放火)。 【争点】 弁護人は、放火に係る殺人未遂罪の成否について、(1)殺人の実行の着手時期、(2)殺意の有無を争った。裁判所は、(1)について、ライター用オイルを撒いてライターを点火するまでの行為は一連一体の行為であり、点火時点で乗客の生命侵害に対する現実的・具体的な危険性があったとして実行の着手を認めた。ただし、被害者B及びCについては、点火時点で危険の及ぶ場所にいたことに合理的な疑いが残るとして殺人未遂罪の成立を否定した。(2)について、被告人が乗客らを焼き殺す意図でオイルを撒きライターを点火した以上、不特定多数の乗客を殺害しようとする概括的殺意が認められるとした。 【判旨(量刑)】 懲役23年(求刑懲役25年)。裁判所は、本件が自分勝手な動機に基づく無差別的犯行であり、停車までの時間が長い区間を選んで逃げ場のない走行中の電車内で周到に準備された凶悪で卑劣な犯行であると断じた。被害者Aは一命を取りとめたものの加療約3か月を要し後遺症に苦しんでいること、各被害者に落ち度は一切なく精神的苦痛は計り知れないことを重視した。弁護人が指摘する自閉症スペクトラム障害等の傾向については、精神鑑定医が犯行に直接影響していないと述べており、非難を弱める事情とは評価できないとした。他方、被告人が素直に供述し一応の謝罪をしていること、NPO法人による支援の継続、罰金前科のみで若年であることなどを考慮し、長期の矯正教育を経た更生に期待する余地があるとして、主文の刑を相当と判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。