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知財

発信者情報開示請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ10126
事件名
発信者情報開示請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年8月16日
裁判官
本多知成遠山敦士天野研司
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、自撮り写真にスタンプを配置した画像(本件控訴人画像)の著作権者である控訴人が、ツイッター上で氏名不詳者により当該画像を無断で複製・掲載された2件の投稿(本件各投稿)について、著作権(公衆送信権)侵害を理由に、経由プロバイダである被控訴人(NTTドコモ)に対し、改正前プロバイダ責任制限法4条1項に基づき、発信者情報の開示を求めた事案である。本件アカウントからは、控訴人の顔が識別できる画像とともに「薬物に手を出した女の顔」「犯罪者がまだ生きているの」等の中傷的な投稿がなされていた。原審は控訴人の請求を全部棄却したため、控訴人が控訴した。本件の特徴は、侵害情報の投稿時のログイン情報ではなく、投稿後のログイン時の送信に係る情報から把握される発信者情報の開示が求められた点にある。 【争点】 主要な争点は、侵害情報の投稿時に利用されたログイン以外のログイン時の送信に係る情報から把握される発信者情報が、「当該権利の侵害に係る発信者情報」(法4条1項)に該当するか否かである。被控訴人は、ログイン時の送信は権利侵害投稿の送信そのものではないから該当しない、仮に該当し得るとしても権利侵害投稿と相当の関連性を有するものに限られると主張した。また、電話番号及びメールアドレスの開示を受ける正当な理由の有無も争われた。 【判旨】 知財高裁は、原判決を変更し、12件のログインのうち2件(項番7及び12)に係る発信者情報の開示を命じた。まず、本件控訴人画像の著作物性を認め、公衆送信権侵害の明白性を肯定した。争点2について、裁判所は、法4条1項の趣旨が被害者の権利救済にあること、同条の文言が「当該権利の侵害に係る発信者情報」とやや幅を持たせた表現であることから、「当該権利の侵害に係る発信者情報」は侵害情報の投稿時に利用されたログイン時の送信に係る情報から把握される発信者情報のみに限られないとした。その上で、該当性の判断基準として、当該ログインに係る送信と侵害情報に係る送信が同一の発信者によるものである高度の蓋然性があることを前提に、各送信の時間的近接性のほか、開示請求の経緯やプロバイダにおける通信記録の保存状況に照らし、他に発信者を特定するための合理的手段があるかといった諸事情を総合勘案して判断すべきとの規範を示した。本件では、アカウントが特定個人1名により日常的に使用されていたと認定し、各投稿に最も時間的に近接した被控訴人経由のログインである項番7及び12について、介在するログインでは発信者特定が不可能又は現実的に困難であったことから、開示を認めた。電話番号・メールアドレスについても、省令の限定列挙の趣旨や示談交渉の必要性等から開示の正当理由を肯定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。