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職務発明対価相当請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ12107
事件名
職務発明対価相当請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2023年8月29日

AI概要

【事案の概要】 本件は、医薬品メーカーである被告(全星薬品工業株式会社)の元従業員である原告が、在職中に行った2件の職務発明について、特許を受ける権利を被告に承継させたことに対する相当の対価の支払を求めた事案である。本件発明1は、高血圧・狭心症治療剤ニフェジピンの徐放性錠剤(ニフェジピンCR錠)に関する発明であり、先発医薬品の製法特許に抵触しないフィルムコーティング形態による世界初の0次放出型徐放錠を実現したものである。本件発明2は、去痰剤である塩酸アンブロキソールの徐放性口腔内崩壊錠(OD錠)に関する発明で、嚥下力の弱い高齢者や小児にも服用しやすい剤形を実現したものである。原告は、本件発明1について6000万円、本件発明2について6000万円の合計1億2000万円の支払を求めた。なお、本件製品1の総売上高は600億円以上、本件製品2の総売上高は162億円以上とされた。 【争点】 主な争点は、(1)本件発明1に係る職務発明相当対価請求権の消滅時効の中断の成否又は時効援用の信義則違反の有無、(2)本件発明2について原告が発明者であるか、(3)本件発明2に係る相当の対価の額、(4)本件発明2に係る消滅時効の成否である。特に本件発明1については、被告が原告に毎月支払っていた「技術指導料」や退職時に支払った100万円が職務発明の対価に当たるか(時効中断事由となるか)が争われた。 【判旨】 裁判所は、本件発明1については、特許出願日(平成17年11月22日)から10年の消滅時効が完成しているとして請求を棄却した。技術指導料は製剤技術指導の対価であり、退職時の100万円も長年の功労に対する贈呈金にすぎず、いずれも職務発明の対価としての債務の承認には当たらないと判断した。本件発明2については、原告がOD錠化の着想者であることを認め発明者性を肯定した上で、相当の対価を388万8000円と算定した。算定にあたっては、超過売上率40%、仮想実施料率5%、発明の寄与度60%、使用者貢献度90%(発明者取り分10%)、共同発明者間の原告貢献割合20%とした。原告は開発の着想と提案には貢献したが、発明の具体化における実験・試作は開発チームが主体的に行ったものであり、原告の具体的指示を裏付ける客観的証拠がないことから、原告の貢献割合は限定的と判断された。結論として、請求額1億2000万円に対し388万8000円の限度で認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。