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知財

損害賠償(従業員等による競業行為)請求事件

判決データ

事件番号
令和4ワ70055
事件名
損害賠償(従業員等による競業行為)請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年8月30日
裁判官
柴田義明杉田時基仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 原告は、他社が開発したシステム開発ツール「ServiceNow」を利用してプログラムを作成する会社であり、社員向けの研修資料(本件研修資料)を保有していた。本件研修資料には、ServiceNowの開発スキルを短期間で習熟するためのノウハウが凝縮されているとされ、原告はそこに記載されたソースコードやURL(本件情報)が不正競争防止法上の営業秘密に該当すると主張した。 被告は、原告への入社が内定し、入社前にServiceNowを用いたシステム開発の研修を受けた者である。被告は研修後に入社内定を辞退したが、原告は、被告が本件情報を無断で社外に持ち出し、不正に使用・譲渡したとして、不正競争防止法2条1項4号または7号に基づく差止め・廃棄および405万円の損害賠償を求めた。 【争点】 主な争点は、被告が本件情報(研修資料に記載されたソースコードおよびURL)を実際に持ち出したか否かである。原告は、①被告が原告代表者とのチャットで研修資料記載のURLのリンク先のスクリーンショットを送付したこと、②被告に貸与したパソコンから被告のアカウントでクラウドドライブにログインしたところ研修資料がアップロードされていたことを根拠に、持ち出しの事実を主張した。これに対し被告は、研修資料を持ち出した事実はなく、チャットで送信したスクリーンショットは一般公開されている動画サイトのものにすぎないと反論した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。 ①のチャットによるスクリーンショット送付について、裁判所は、被告が送付したのは「bilibili」という動画投稿サイト上の中国語によるSQL学習動画のスクリーンショットであり、当該動画は一般に公開されているもので、「ゼロから学ぶSQL」というありふれた語句で検索すれば最上段に表示されることを認定した。したがって、被告は研修資料記載のURLを使用せずとも、容易に考え付く検索語句で当該画面に到達した可能性が十分にあるとし、被告が研修資料を持ち出したとは認められないと判断した。 ②のクラウドドライブ上のファイルについて、裁判所は、ファイル名の横に表示された日時が令和3年7月19日であり、被告が原告から採用内定を受けた令和4年1月頃より前であることを認定した。したがって、これらのファイルは被告が原告から研修資料を開示される以前のものであり、被告による持ち出しの証拠とはならないと判断した。 以上から、被告が本件情報を持ち出したことは認められず、その余の争点(営業秘密該当性等)を判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がないとして棄却された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。