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下級裁

琉球民族遺骨返還等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ1261
事件名
琉球民族遺骨返還等請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2023年9月22日
裁判種別・結果
棄却

AI概要

【事案の概要】 沖縄地方の先住民族である琉球民族に属すると主張する控訴人らが、昭和初期に京都帝国大学の研究者が沖縄県今帰仁村の百按司墓(第一尚氏の王族等を祀る墳墓)から遺骨を持ち去り、京都大学がその一部(19体分、以下「本件遺骨」)を現在まで占有保管していることについて、(1)憲法・国際人権法に基づく返還請求権、(2)民法897条1項の祭祀承継者としての所有権に基づく引渡請求、(3)寄託契約類似の無名契約に基づく返還請求、(4)遺骨を返還しないことが不法行為に当たるとして慰謝料各10万円の支払を求めた事案の控訴審である。原審は控訴人らの請求をいずれも棄却し、控訴人らが控訴した。控訴人A・Bは当審で寄託契約類似の無名契約に基づく返還請求を追加した。 【争点】 (1) 国際人権法又は憲法に基づく遺骨返還請求権の有無 (2) 祭祀承継者としての所有権に基づく返還請求権の有無 (3) 寄託契約類似の無名契約に基づく返還請求権の有無 (4) 被控訴人による不法行為の成否(遺骨占有保管の違法性、控訴人Cへの対応の違法性) 【判旨】 控訴棄却。 (1) 自由権規約27条は少数民族の文化享有権等を定めるが、個別具体的な遺骨について琉球民族に属するどの範囲の者に返還請求の主体性を認めるかの基準を見出すことは困難であり、同条が個人としての返還請求権を認めていると解釈することはできない。憲法13条・20条も、その抽象的な文言から遺骨返還請求権を直接読み取ることは困難である。 (2) 遺骨は祭祀財産に準じ、慣習に従い祖先の祭祀を主宰すべき者に帰属するが、不特定多数の追慕者全員に遺骨が帰属するとは解せない。第一尚氏の子孫である控訴人A・Bの参拝行為も、他の多数の子孫・門中と同等の立場で祖霊神を拝む行為にすぎず、祭祀を主宰すべき者とは認められない。 (3) 琉球新報の記事(「引取人があれば京都から御送りばす」との記載)のみでは、京都帝国大学が寄託契約類似の無名契約を申し込んだとは認められない。 (4) 控訴人A・Bには祖先の遺骨を墓内に安置して祀りたいという宗教上の人格的利益が法的保護に値する余地はあるが、収集行為に刑事罰が科される違法性は認められず、現在の保管態様も研究目的として不当とはいえないこと等から、社会生活上許容される限度を超えるとはいえない。 なお、裁判所は付言として、先住民の遺骨返還が世界的潮流であること、遺骨は単なるモノではなくふるさとで眠る権利があると信じること、京都大学・控訴人ら・沖縄県教育委員会等の関係者による話合いでの解決を望む旨を述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。