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最高裁

法人税更正処分等取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ヒ228
事件名
法人税更正処分等取消請求事件
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
2023年11月6日
裁判種別・結果
判決・その他
裁判官
草野耕一三浦守岡村和美
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 内国法人である被上告人(みずほコーポレート銀行)は、ケイマン諸島に設立した子会社(本件各子会社)を通じて国際金融市場から資金を調達するスキームを構築していた。具体的には、本件各子会社が優先出資証券を発行して投資家から資金を調達し、その資金を劣後ローンとして被上告人に貸し付けるという仕組みであった。平成27年に本件優先出資証券が償還された結果、本件各子会社の事業年度終了時における発行済株式等は被上告人が有する普通株式のみとなった。処分行政庁(麹町税務署長)は、いわゆるタックス・ヘイブン対策税制(租税特別措置法66条の6第1項)に基づき、本件各子会社の適用対象金額の全額が被上告人の課税対象金額となるとして、法人税等の増額更正処分等を行った。被上告人はこれを不服として取消しを求めた。 【争点】 租税特別措置法施行令39条の16第1項(本件規定)が、課税対象金額の算定基準時を特定外国子会社等の事業年度終了時としていることについて、本件のように事業年度途中で優先出資証券が償還され、事業年度終了時には普通株主のみが残る場合に同規定を適用することが、委任規定である租税特別措置法66条の6第1項の委任の範囲を逸脱するか否か。 【判旨】 最高裁は、原審(控訴審)の判断を破棄し、本件各増額更正処分等は適法であると判断した。まず、本件規定が事業年度終了時を基準時とする定めは、課税要件の明確性や課税執行面における安定性の確保という委任規定の趣旨に適合し、一般的に合理性を有するとした。次に、本件への具体的適用についても、事業年度途中での株主構成の変動は当然に想定される事態であること、外国子会社からの配当は原則として益金不算入であるため配当の繰延べ防止という観点からの制約はないこと、さらに被上告人自身が事業年度を優先出資証券の償還日前日までとするなどの方法で合算課税を回避する余地があったことを指摘し、委任の範囲を逸脱するものではないとした。また、増額更正処分後にされた更正の請求に対する通知処分の取消しを求める訴えの利益については、通知処分は増額更正処分とは別個の処分であり、訴えの利益を有すると判示した。 【補足意見】 草野耕一裁判官は、本件規定には会計期間末日以外を基準日とする配当について過剰課税が生じ得るという難点があることを率直に認めつつも、配当時期や事業年度終了時の設定は支配株主の判断で決め得る事柄であるから過剰課税はほぼ常に回避可能であること、被上告人は我が国を代表する金融機関として税制改正を踏まえた対応を期待され得る立場にあったこと等を指摘し、法廷意見に全面的に賛成する旨を述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。