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知財

損害賠償等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10064
事件名
損害賠償等請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年11月8日
裁判官
本多知成遠山敦士天野研司
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 控訴人(販売業者)は、被控訴人(製造業者)との間で商品売買に係る基本契約(本件契約)を締結し、被控訴人が製造する建築用接着補助具「ウォールキャッチャー(WC)」及び「スーパーウォールキャッチャー(SWC)」を仕入れて第三者に販売していた。本件契約には、商品が第三者の工業所有権(特許権等)に抵触した場合、被控訴人の負担と責任において処理解決する旨の特約(本件特約)が定められていた。 平成28年11月頃、補助参加人(特許権者)から控訴人に対し、SWCが補助参加人の有する特許権(乙1特許権)を侵害しているとの警告がなされた。これを受け、被控訴人は弁理士に依頼して対応に当たり、乙1特許権には共同出願違反の無効理由があるとして補助参加人の主張に対抗した。しかし、控訴人の取引先である長谷工が補助参加人との直接交渉の結果、SWCの取引中止を決定し、控訴人は販売事業を断念するに至った。控訴人は、被控訴人に対し、本件特約の債務不履行に基づき5000万円の損害賠償を求めて控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)WC及びSWCが本件契約の対象商品であるか、(2)本件特約上の被控訴人の対応義務の内容と範囲、(3)被控訴人に対応義務違反があったか否か、(4)損害の発生及び額である。特に、本件特約が被控訴人に対し、特許権侵害を主張する第三者への訴訟提起や無効審判請求まで義務付けるものか、被控訴人が行った情報提供や協力が義務を履行したものといえるかが中心的な争点となった。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、控訴を棄却した。裁判所は、本件特約の解釈について、第一義的には特許権侵害が確定し控訴人が損害を被った場合の損失補償義務を規定したものであるとしつつ、被控訴人が製造元として技術的知見を有する立場であることから、紛争を処理解決する積極的義務も含まれると判示した。具体的には、控訴人の求めに応じて技術的知見や権利関係等の必要な情報を提供し、控訴人が情報不足により不利な状況に陥らないよう協力する義務を負うとした。 他方で、被控訴人が特許権侵害を争い、必要な情報提供を行っていたにもかかわらず、控訴人が経営判断により不利益を甘受して事業を断念した場合の損害補償義務までは負わないとし、また、第三者への訴訟提起や無効審判請求等の対抗手段を講ずべき義務までは含まれないとした。 本件では、被控訴人が弁理士への依頼、共同開発者証明書の取得、技術資料の提供等の協力を行っており、本件特約上の義務を果たしていたと評価した。控訴人が販売事業を断念したのは、取引先の長谷工が補助参加人との直接交渉で方針を変更したことを受けた控訴人自身の経営判断によるものであり、被控訴人に債務不履行責任は認められないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。