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下級裁

療養補償給付等不支給処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ウ6
事件名
療養補償給付等不支給処分取消請求事件
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2023年11月14日

AI概要

【事案の概要】 出版社に勤務していた原告が、長時間労働、2週間以上の連続勤務、配置転換及び退職強要、代表者夫妻によるパワーハラスメントといった業務上の事由により、平成27年4月頃にうつ病を発症したとして、京都上労働基準監督署長に対し労災保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付を請求したところ、いずれも不支給処分とされたため、その取消しを求めた事案である。原告は従業員10名未満の小規模出版社で編集業務に従事していたが、平成27年4月中旬に閑職である総務に配置転換され、編集手当月額5万円が支給されなくなった結果、給与が月額約15万円台まで減少した。 【争点】 原告のうつ病発症について業務起因性が認められるか否か。具体的には、認定基準に基づき、発病前おおむね6か月の間に業務による強い心理的負荷が認められるかが争われた。原告は、月間100時間前後の恒常的長時間労働、12日間連続勤務、閑職への配置転換・退職強要、パワーハラスメントの各出来事の心理的負荷はいずれも「強」又は「中」であると主張した。被告は、時間外労働はおおむね100時間に達しておらず、配置転換は能力不足に基づく合理的な人事措置であり、心理的負荷は全体として「弱」にとどまると主張した。 【判旨】 請求認容(不支給処分取消し)。裁判所は、精神障害の業務起因性について「ストレス−脆弱性理論」に依拠する認定基準に合理性があるとした上で、総務への配置転換について検討した。配置転換後の業務は本の配送と掃除等の雑用が中心の閑職であり、原告が評価されていた写真撮影の技能を生かす配慮もなされていなかったことから、「明らかな降格であって、職場内で孤立した状況になった」ものとして、心理的負荷強度は少なくとも「中」と評価した。さらに、配置転換前の2月中旬から3月中旬にかけて月100時間程度の時間外労働が認められ、配置転換後すぐに(おおむね10日以内に)発病に至っていることから、恒常的長時間労働と総合評価して心理的負荷強度を「強」に修正した。被告の、配置転換は能力不足に基づく合理的措置であり心理的負荷は「弱」にとどまるとの主張については、閑職への配置転換の実態や収入減少の影響を考慮すれば「弱」に修正するほどの合理性はないとして排斥した。以上から、その余の出来事について判断するまでもなく業務起因性を認め、本件各処分を違法として取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。