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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ケ10124
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年11月30日

AI概要

【事案の概要】 本件は、「卵パックを移載するロボットシステムおよび移動式のラックに複数段に積まれた状態の卵パックを生産する方法」に関する特許(特許第6989989号)について、原告が実施可能要件違反(特許法36条4項1号)およびサポート要件違反(同条6項1号)を理由に特許無効審判を請求したところ、特許庁が請求不成立の審決をしたため、原告がその取消しを求めた審決取消訴訟である。本件特許は、ロボットヘッド・ロボットアーム・制御部を備え、移動式のラック(ロールインナー)の折り畳み式棚板を展開しながら卵パックを自動で移載するロボットシステムに関するもので、棚板を展開させる手段として「卵パックを移載するロボット」(A)又は「それとは異なる装置」(B)の二種類の選択的構成を規定している。 【争点】 (1) 取消事由1:実施可能要件違反の有無(明細書に具体的記載のないB構成(異なる装置)による棚板展開や、吸着以外の把持手段による棚板展開について、当業者が過度の試行錯誤なく実施できるか) (2) 取消事由2:サポート要件違反の有無(上記B構成や吸着以外の把持手段について、発明の課題を解決できると当業者が認識できる範囲内か) 【判旨】 知財高裁は、原告の請求を棄却し、本件審決を維持した。 実施可能要件について、裁判所は、A構成(卵パックを移載するロボット自身が棚板を展開する構成)については明細書に具体的記載があり、B構成(異なる装置による棚板展開)については、A構成で一台二役の構成が記載されている以上、棚板展開を別個の専用装置で実現することは技術的に容易であり、当業者が技術常識に基づいてさほどの困難を伴わず実施できると判断した。また、把持手段についても、吸着による具体的構成が開示されている以上、「棚板を把持する手段」の実施に困難性はなく、吸着以外の手段の開示まで要求される根拠はないとした。原告が主張したロールインナーのフック等の係止部の存在やロボットとの干渉回避の問題についても、異なる装置の配置・制御は当業者が適宜なし得る設計事項にすぎず、2つの装置が交替で動作する配置・制御でも実現可能であるとした。さらに、被告提出の動画(乙1)によれば、フックを外すための動作上の工夫は必要であるものの棚板を容易に展開できており、当業者は技術常識を踏まえて実施可能であると認定した。 サポート要件についても、実施可能要件と同様の理由により、B構成や吸着以外の把持手段であっても棚板展開が実現されることは当業者が容易に理解でき、サポート要件違反はないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。