都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3138 件の口コミ
知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和5ワ4934
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2023年11月30日

AI概要

【事案の概要】 原告(ビデオソフトの制作・販売会社)が、P2Pファイル共有ソフト「BitTorrent」を利用して原告の著作物である動画の複製データを自動送信可能な状態に置いた氏名不詳の発信者に対する損害賠償請求等のため、インターネット接続サービスを提供する被告(近鉄ケーブルネットワーク)に対し、プロバイダ責任制限法5条1項に基づき、発信者情報の開示を求めた事案である。原告が依頼した調査会社は、BitTorrentクライアントソフト「μTorrent」を用いて調査を行い、被告の契約者が本件動画ファイルのピース(データ量の割合28.5%)をダウンロードすると同時にアップロード可能な状態に置いていたことを確認した。 【争点】 1. 情報の流通によって原告の著作権(公衆送信権)が侵害されたことが明らかであるか。具体的には、(ア)協議会の認定を受けていないクライアントソフトによる調査結果の信用性、(イ)ファイル全体の28.5%のダウンロードにすぎない段階で送信可能化行為や自動公衆送信が成立するか、(ウ)本件契約者にアップロードの認識ないし過失があるか、が争われた。 2. 原告が発信者情報の開示を受けるべき正当な理由を有するか。 【判旨】 裁判所は原告の請求を全部認容した。争点1について、本件調査の方法はクライアントソフトの機能を利用してIPアドレス等を表示・記録し、ダウンロードしたファイルと正規品の同一性を確認するというものであり、格別不合理な点はなく信用できるとした。協議会の認定がないことや一部IPアドレスを特定できなかった事象があったとしても、調査結果の信用性に対する疑問は抽象的なものにすぎないとして、被告の主張を排斥した。送信可能化行為の成否については、データ量28.5%であっても動画の再生・正規品との同一性確認が可能であることから、送信可能な状態に置かれていたと認定した。過失の点については、プロバイダ責任制限法5条1項1号の「権利が侵害されたことが明らか」の要件との関係で、発信者未特定の段階で権利者が主観的要件を立証することは困難であるから、故意・過失の阻却事由の不存在まで立証する必要はないとしつつ、エンドユーザー使用許諾契約書に自動アップロードの記載があること等から、本件契約者にはアップロードの認識又は少なくとも過失が認められるとした。争点2についても、原告が損害賠償請求等を予定していることから正当な理由を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。