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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ12806
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年12月5日

AI概要

【事案の概要】 本件は、指定暴力団P組の代表者である被告に対し、特殊詐欺の被害者である原告ら3名が、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴対法)31条の2に基づき損害賠償を求めた事案である。 P組傘下の4次組織であるSの構成員であったDは、E、F、Gらと共謀し、平成31年1月、3件の特殊詐欺を敢行した。原告Aに対しては息子の同僚を装って500万円を、原告Bに対しては役所職員を装ってキャッシュカードを詐取し200万円を引き出し、原告Cに対しては息子の部下を装って1500万円をそれぞれだまし取った。Dは本件詐欺グループにおいて主として受け子をあっせんする役割を担い、受け子であるG・Hを暴力団事務所(東京連絡所)に呼び出して指示や報告を行うなど、組織的に犯行を遂行していた。 【争点】 主要な争点は2つあった。第1に、Dが本件各不法行為当時、Sの構成員(指定暴力団員)であったか否かである。被告は、Dが平成28年頃にSを内輪破門により離脱しており、事務所当番も自主的な協力にすぎず、会費・上納金の支払いもなかったと主張した。第2に、本件各不法行為が暴対法上の「威力利用資金獲得行為」に該当するか否かである。被告は、特殊詐欺において被害者に暴力団の威力が示されておらず、共犯者間の内部統制としての威力利用は同条の射程外であると主張した。 【判旨】 裁判所は、原告らの請求をいずれも全額認容した。 争点1について、裁判所は、東京連絡所が監視カメラ6台を備え、24時間体制の当番制度が設けられ、P組の綱領や組長の写真が掲げられていたことなどから、暴力団の事務所に該当すると認定した。その上で、Dが約1年半にわたり定期的に当番を務め、舎弟頭Lの管理・調整に従い、無償で仙台からも通い続けていた実態から、Dは単なる自発的協力者ではなくSの指揮下・支配下にあったと判断した。Dが平成30年12月末に無断で京都に移転した後も離脱の表明や承認がなく、本件各不法行為当時もSの構成員であったと認定した。 争点2について、裁判所は、「威力を利用して」とは被害者に威力を示すことを要せず、指定暴力団員としての地位と資金獲得活動が結びついている一切の場合を含むと解釈した。近年の暴力団の資金獲得活動が特殊詐欺へと変容し、威力は犯行グループ内部の統制に利用される構造となっている実態を踏まえ、F・G・HがDを暴力団員と認識して恐怖を抱き、グループからの離脱を断念していたことから、Dは暴力団の威力を利用して受け子らを統制していたと認定した。 損害額は、財産的損害に加え、詐取額の1割に相当する慰謝料及び同額の弁護士費用を認め、原告Aにつき610万4993円、原告Bにつき242万円、原告Cにつき1815万円の支払いを命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。