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行政

特別定額給付金の支給義務付け等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和3行コ70
事件名
特別定額給付金の支給義務付け等請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2022年1月18日
裁判官
山田明川畑公美柴田義人

AI概要

【事案の概要】 新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策として実施された特別定額給付金(国民一人当たり一律10万円)について、ホームレス状態にある控訴人が、被控訴人大阪市に対し、給付金の支給決定の義務付け(行政事件訴訟法3条6項)、不支給決定の取消し及び10万円の支払を求めるとともに、被控訴人ら(大阪市及び国)に対し、給付対象者を基準日(令和2年4月27日)において住民基本台帳に記録されている者等と定めたことが違法であるとして、国家賠償法1条1項に基づき30万円の損害賠償を求めた事案の控訴審である。控訴人は、貧困のため住居を所有できず家賃等の支払も困難なために公園や河川敷等で生活する「家賃等支払困難国民」であり、住民登録がないことを理由に給付金を受給できなかった。原審は、義務付け等の訴えを不適法として却下し、その余の請求を棄却した。 【争点】 主な争点は、特別定額給付金の実施要領が住民基本台帳への記録を受給要件としたことの憲法適合性である。控訴人は、(1)住所を有することを受給要件とすることは貧困を理由とする不合理な差別であり憲法14条1項に違反する、(2)住所を有さない者に対する受給手続を定めなかったことは適正手続を保障する憲法31条に違反する、(3)ホームレスに旧住所地からの退出届が不要であることの周知を怠ったことは信義則に違反する、(4)住所要件が曖昧・不明瞭であり国家賠償法上違法であると主張した。 【判旨】 控訴棄却。裁判所は、特別定額給付金給付事業は法令上の定めのない給付事業であり、その実施方法の決定には行政機関に広い裁量があるとした上で、緊急事態宣言下において簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計支援を行うという事業目的に照らし、膨大な事務作業について自治体の事務負担を軽減しつつ迅速かつ公平な給付を実現するために住民登録の有無を受給要件とすることは合理的な仕組みであると判断した。他に想定しうる支給方法があること自体は合理性の判断を左右しないとして、憲法14条1項違反の主張を退けた。憲法31条違反の主張については、給付事業の実施にどのような仕組みを用いるかは適正手続の保障が及ぶところではなく、住民登録以外の方法による支給手続を定める義務が行政機関にあるとも認められないとした。信義則違反の主張についても、旧住所地からの退出届が不要であることを周知すべき法令上の義務を認める証拠はないとして排斥し、国家賠償請求についても理由がないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。