都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
下級裁

課徴金納付命令処分取消請求事件

判決データ

事件番号
平成31行ウ32
事件名
課徴金納付命令処分取消請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年1月21日
裁判官
市原義孝小西圭一和田崇寛

AI概要

【事案の概要】 本件は、画像処理技術の研究開発等を目的とする上場会社モルフォ社の従業員であった原告ら3名が、モルフォ社とデンソー社との資本業務提携に係るインサイダー取引を行ったとして、金融庁長官から金融商品取引法175条1項2号に基づく課徴金納付命令(原告aにつき5万円、原告bにつき2万円、原告cにつき9万円)を受けたため、各課徴金納付命令の取消しを求めた事案である。原告らはいずれも従業員持株会を通じて株式を取得したものであり、持株会の拠出口数の増加がインサイダー取引に該当するかが問われた。金商法166条は、上場会社等の会社関係者が重要事実を職務に関し知った場合に、公表前の当該会社の株式売買等を禁止しており、違反者には課徴金が課される制度である。 【争点】 主な争点は、(1)モルフォ社代表取締役fが金商法166条2項1号の「業務執行を決定する機関」に該当するか、(2)fの「分かりました」という回答(本件回答)がデンソー社との「業務上の提携」を「行うことについての決定」に該当するか、(3)原告らが本件重要事実を自己の職務に関し「知つた」といえるかの3点である。被告(国)は、fが8月4日の打合せ報告に対し本件回答をした時点で業務上の提携の決定がなされ、原告らは定例会議等を通じて重要事実を認識した上で持株会の拠出口数を増加させたと主張した。 【判旨】 裁判所は原告らの請求をいずれも認容し、課徴金納付命令を全て取り消した。争点1については、fが創業者・代表取締役・筆頭株主であり有価証券報告書にも最高責任者としての記載があること等から「業務執行を決定する機関」に該当すると認定した。争点2については、8月4日の打合せ段階ではモルフォとデンソーの協業内容は通常の営業活動の域を出ない成熟度の低いものであり、一般投資家の投資判断に影響を及ぼす程度の具体的内容を持った「業務上の提携」には当たらないと判断した。業務提携の決定がなされたのは9月18日の打合せの時点であるとした。争点3については、原告らは定例会議の週報等で「協業を口頭合意」との報告を受けたに過ぎず、その内容は通常の営業活動と区別できない程度のものであり、業務上の提携に該当するとの未必的認識すら認められないとした。さらに、持株会は入退会時期や株式引出しに制限があり、インサイダー取引による利益獲得手段としては不合理であることも指摘し、被告の論理構成には無理があると述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。