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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ1409
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2022年1月25日
裁判官
谷口哲也太田雅之木村大慶

AI概要

【事案の概要】 原告はバス運転手であり、平成25年8月、高速道路上で乗客13名を乗せた中型バスが左右に蛇行してガードケーブルに接触し横転する事故(以下「本件事故」という。)を起こした。原告は事故直後から一貫してバスの機械的不具合が原因であると主張していたが、検察官は自動車運転過失傷害罪で公訴を提起した。札幌地方裁判所室蘭支部は、バス前方車底部のセンターメンバーが事故前に破断していた合理的な疑いが排斥できないとして原告に無罪判決を言い渡し、同判決は確定した。本件は、原告が、検察官の公訴提起は通常要求される捜査を怠り合理的な有罪の嫌疑がないままされた違法な公権力の行使であると主張して、国家賠償法1条1項に基づき、弁護費用の残額約192万円、慰謝料500万円及び弁護士費用70万円の合計約762万円の損害賠償を求めた事案である。検察官の公訴提起が国家賠償法上違法となるか否かは、公訴提起時に検察官が現に収集した証拠又は通常要求される捜査により収集し得た証拠を総合して、合理的な判断過程により有罪と認められる嫌疑があったか否かにより判断される(最判昭和53年10月20日参照)。 【争点】 検察官による本件公訴提起につき、国家賠償法1条1項の適用上の違法性があるか否か。具体的には、検察官が通常要求される捜査を怠ったか、及び当該捜査を遂げていれば有罪の合理的嫌疑がなかったといえるかが問題となった。原告は、センターメンバー破断のハンドル操作への影響について、①三菱ふそう以外の専門家からの意見聴取、②同型バスによる走行実験、③三菱ふそうへのセンターメンバー破断に関する不具合・事故情報の照会が通常要求される捜査であったと主張した。被告(国)は、捜査時点ではセンターメンバー破断に特化した捜査の必要性を認識し得る状況になかったと反論した。 【判旨】 裁判所は、一部認容の判決を下した。まず、原告が事故直後から車両の不具合を一貫して主張し、実際にバス前方車底部で複数の部品破断が確認されていたことから、原告の供述には相応の信用性があったとした。そして、センターメンバー等の破断時期が不明で事故前破断の可能性を否定できない状況において、三菱ふそう関係者間でもその走行への影響に関する見解が必ずしも一致しておらず、製造者として利害関係を有する三菱ふそうの見解のみでは客観性が不十分であったと指摘した。したがって、検察官には三菱ふそう以外の専門家から意見を聴取する捜査が通常要求されていたと認定した。そのような捜査を遂行していれば、センターメンバー破断により高速走行中の安定的な操舵が困難になるとの見解が得られ、有罪の合理的嫌疑はなかったと判断し、本件公訴提起は国賠法上違法であるとした。損害として弁護費用残額約192万円、慰謝料200万円、弁護士費用40万円の合計約432万円を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。