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下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和3ネ228
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2022年2月22日
裁判種別・結果
その他
裁判官
太田晃詳河本寿一松川充康
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 旧優生保護法(平成8年改正前)に基づく強制不妊手術(優生手術)を受けた本人2名(控訴人1:知的障害を有する女性、控訴人2:聴覚障害を有する女性)及びその配偶者(控訴人3)が、国に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めた事案の控訴審である。控訴人らは、旧優生保護法がリプロダクティブ・ライツ、自己決定権、平等権等を侵害する違憲な法律であるにもかかわらず、国会議員がこれを立法したこと、被害救済立法を行わなかったこと、厚生労働大臣及び内閣総理大臣が被害救済措置を講じなかったことがいずれも違法であると主張した。原審(大阪地裁)は控訴人らの請求をいずれも棄却していた。 【争点】 主な争点は、(1)旧優生保護法の立法行為の国賠法上の違法性、(2)救済立法の不作為の違法性、(3)厚生労働大臣・内閣総理大臣の不作為の違法性、(4)損害額、(5)除斥期間(民法724条後段の20年の期間経過)の適用の可否である。特に、優生手術から20年以上が経過した後の提訴について、除斥期間の適用が制限されるかが最大の争点であった。 【判旨】 大阪高裁は原判決を変更し、控訴人1に1430万円、控訴人2に1100万円、控訴人3に220万円の損害賠償を認容した。まず、旧優生保護法4条ないし13条について、特定の障害を有する者を一律に「不良」と断定する立法目的は非人道的かつ差別的であり、子を産み育てるか否かの意思決定の自由及び身体への侵襲を受けない自由を明らかに侵害し、合理的根拠のない差別的取扱いであるとして、憲法13条・14条1項に違反すると判断した。その上で、国会議員による立法行為は国賠法1条1項の適用上違法であるとした。他方、救済立法の不作為及び厚生労働大臣・内閣総理大臣の不作為については違法性を否定した。除斥期間については、違法な立法行為による権利侵害は優生手術時のみならず、旧優生保護法の下で「不良」との烙印を押された状態が継続していたとして、起算点を母体保護法への改正施行前日の平成8年9月25日とした。さらに、旧優生保護法の存在及びこれに基づく施策が障害者に対する差別・偏見を正当化・固定化・助長し、控訴人らの訴訟提起の前提となる情報や相談機会へのアクセスを著しく困難にしたとして、時効停止規定(民法158条〜160条)の法意に照らし、その困難な環境が解消されてから6か月以内の提訴であれば除斥期間の適用を制限すべきと判示した。本判決は、旧優生保護法に基づく強制不妊手術について国の賠償責任を認めた高裁レベルで2例目の判決であり、除斥期間の制限に関する独自の法理を展開した点で重要な意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。