都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3141 件の口コミ
知財

特許権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ3816
事件名
特許権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年2月24日
裁判官
柴田義明佐伯良子仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 本件は、「ビタミンD誘導体結晶およびその製造方法」に関する特許権(特許第3429432号)を有する原告(医薬品メーカー)が、後発医薬品メーカーである被告沢井製薬・被告日医工、および原薬製造を受託する被告日産化学に対し、特許権侵害に基づく差止め・廃棄および損害賠償(各5500万円)を求めた事案である。原告は、骨粗鬆症治療薬「エディロール」の有効成分であるエルデカルシトール(ED-71)の結晶に関する特許を保有していた。被告らは後発医薬品「エルデカルシトールカプセル」を製造・販売していたが、その最終製品であるカプセル内容物は液体であり、エルデカルシトールは溶解した状態で存在し結晶の状態では存在していなかった。そこで原告は、被告日産化学が原薬を製造する「過程」で本件特許に係る結晶を中間物質として製造していると主張した。 【争点】 主な争点は、(1)被告日産化学が原薬製造過程で本件発明の技術的範囲に属する結晶を製造しているか、(2)特許権の存続期間延長登録の効力が被告らの製造する物質に及ぶか、(3)格子定数の訂正が誤記の訂正として適法か(訂正要件違反による無効)、(4)延長登録の無効事由の有無、(5)共同不法行為の成否、(6)損害額であった。原告は、被告日産化学が出願した別の結晶形(B型・C型)に関する明細書の参考合成例に基づきエルデカルシトールを合成すると本件特許に係る結晶(A型)が得られることから、被告日産化学も製造過程で同結晶を製造しているはずだと主張した。 【判旨】 裁判所は、争点(1)について原告の主張を排斥し、請求をいずれも棄却した。まず、被告日産化学がB型結晶またはC型結晶を製造していると一応推認した上で、原告が主張する参考合成例の方法を被告日産化学が採用していることを直接裏付ける証拠はないと判断した。裁判所は、日産化学明細書の記載からも、参考合成例の方法以外でB型結晶等を製造できないとする事情はなく、むしろエルデカルシトールのアモルファス形態を製造してB型用溶媒に溶かすことで、本件特許の結晶(A型)を経由せずにB型結晶を得る手法が想定できるとした。被告日産化学が製造方法の開示を拒んでいる事情を考慮してもなお、被告日産化学が製造過程で本件発明の結晶を製造していると認めるに足りないと結論づけ、その余の争点について判断するまでもなく原告の請求を全部棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。