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知財

著作権侵害損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ10987
事件名
著作権侵害損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年2月24日
裁判官
田中孝一小口五大稲垣雄大

AI概要

【事案の概要】 ジャーナリストである原告が、中京大学教授である被告に対し、被告が執筆した奨学金問題に関する雑誌記事や書籍(計12点)が、原告の執筆した雑誌記事「奨学金'取り立て'ビジネスの残酷」(2012年発行の雑誌「選択」所収)及びルポ「若者の借金奴隷化をたくらむ'日本学生支援機構'」(2013年発行の書籍「日本の奨学金はこれでいいのか!」所収)の著作権(複製権・翻案権)及び著作者人格権(氏名表示権・同一性保持権)を侵害したと主張した。原告は、被告の記述が原告の記述と表現方法が酷似し文章構成が同一であること、被告が原告ルポの所収された書籍の共著者であること、原告の誤記が被告記述にも見られることなどを根拠に依拠性を主張した。さらに、仮に著作権侵害が認められないとしても、被告記述は原告著作物のデッドコピーであり別途不法行為が成立するとも主張し、300万円の損害賠償を請求した。 【争点】 (1) 著作権(複製権・翻案権)及び著作者人格権(氏名表示権・同一性保持権)の侵害の成否 (2) デッドコピーによる不法行為の成否 (3) 損害及びその額 【判旨】 裁判所は原告の請求をいずれも棄却した。争点(1)について、著作物の複製・翻案に該当するためには、既存の著作物と被疑侵害著作物との同一性を有する部分が思想又は感情を創作的に表現したものであることが必要であるとの判断枠組みを示した上で、原告記述と被告記述の対比表を個別に検討した。その結果、両者の共通部分は、奨学金の回収方法や日本学生支援機構の収支に関する事実(利息収入232億円、延滞金収入37億円、サービサーへの委託件数・回収額等)、支払督促制度の内容に関する事実、または奨学金の金融事業化についての一般的考察(思想・アイデア)にすぎず、いずれも表現それ自体ではない部分における同一性にとどまると判断した。また、記述順序の同一性についても独創的とはいえず、文章も短く簡潔でありふれた表現であるとして、表現上の創作性が認められない部分における同一性にすぎないと結論づけた。著作者人格権侵害の主張は、複製権・翻案権侵害が認められない以上その前提を欠くとして排斥した。争点(2)について、著作権法による保護が認められない場合に別途不法行為が成立するには、著作物の利用による利益とは異なる法的に保護された利益を侵害する特段の事情が必要であるところ、そのような事情を認めるに足りる証拠はないとして、不法行為の成立も否定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。