都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3131 件の口コミ
知財

特許権移転登録手続等請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ7486
事件名
特許権移転登録手続等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2022年2月28日

AI概要

【事案の概要】 本件は、水産会社に勤務し活魚の処理業務に長年従事してきた原告が、魚の血抜き生き締め(活〆)に関する特許権(魚体内の血液の瞬間除去装置及びその方法)について、被告による冒認出願(主位的請求)又は共同出願違反(予備的請求)を理由に、特許法74条1項に基づく移転登録手続を求めるとともに、被告の特許出願が不法行為に当たるとして弁護士費用100万円の損害賠償を求めた事案である。 本件特許は、魚の切断された尾部の血液弓門内に高圧液体を噴射して血抜きを行う装置及び方法に関するもので、ノズルの形状をテーパ状にすることであらゆる大きさの魚に対応し、噴射中の魚の動きによるノズルの破損を防止する点に特徴がある。原告と被告は平成29年7月頃からSNS等を通じてやり取りを行い、装置の開発に関する議論を重ねていた。被告は平成30年1月に自己のみを発明者として特許出願を行い、設定登録を受けた。 【争点】 主な争点は、(1)原告の発明者性(原告が本件各発明の発明者又は共同発明者であるか)、(2)被告の特許出願が不法行為に該当するか、の2点である。原告は、尾部から血液弓門に液体を噴射して血抜きをする方法(特徴的部分A)及びノズル形状をテーパ状にすること(特徴的部分B)の着想・具体化に創作的に関与したと主張した。被告は、原告の助言を受ける前に既に発明を完成させていたと反論した。 【判旨】 裁判所は、本件各発明の特徴的部分として、(1)魚の尾部の血液弓門から血管内に高圧液体を噴射して血抜きをすること、(2)あらゆる大きさの魚に対応するための密着封止構造を実現しノズル先端部の破損を抑制するためテーパ状にすること、の2点を認定した。 特徴的部分(1)について、被告は平成29年8月頃まで脳髄や神経を抜くことで血抜きをする発想にとどまり、尾部の血液弓門から水圧を掛けて血抜きをすることは必ずしも想到していなかったと認定した。他方、原告は長年の水産会社勤務での経験を背景に、尾部を切断して血液弓門を露出させ水圧で血抜きする方法を着想したと認められるとした。特徴的部分(2)について、原告は針状ノズルでは魚が暴れた際に折れる不具合があると結論付け、テーパ状のノズルを提案したが、被告は当初コストや精密さを理由に消極的であったところ、原告が製造業者からの回答も踏まえて説得し、検討が進められたと認定した。 以上から、裁判所は原告と被告を本件各発明の共同発明者と認め、共同出願違反を理由とする予備的請求を認容し、被告の持分2分の1の移転登録手続を命じた。他方、冒認出願を理由とする主位的請求(持分全部の移転)は棄却した。不法行為に基づく損害賠償請求についても、弁護士費用以外の損害の主張がなく、訴え提起を余儀なくされたとは認められないとして、棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。