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下級裁

業務上横領被告事件

判決データ

事件番号
令和3う852
事件名
業務上横領被告事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2022年3月1日
裁判種別・結果
破棄自判
裁判官
細田啓介駒田秀和堀田佐紀
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 有限会社A社の代表取締役(雇われ社長)であった被告人甲と、同社直営店のゼネラルマネージャーであった被告人乙が、経理事務担当の従業員Bと共謀の上、平成29年8月頃から令和元年8月頃までの間、19回にわたり、業務上預かり保管中の売上金合計約3359万円を着服横領したとして起訴された事案の控訴審である。被告人甲は、直営店の売上金の一部を売上計上から除外する「ストック」と呼ばれる手法を用い、売上伝票を書き換えて差額分の現金を自らの管理する個室で保管していた。被告人乙は、売上計上しない売上伝票と売上金を封筒に入れて金庫に保管し、書換え後の伝票に合わせて虚偽の売上計上を行う役割を担っていた。捜索差押えにより、被告人甲の個室からは約2億円もの現金が発見された。原審(東京地裁)は、被告人甲を懲役3年6月、被告人乙を懲役2年6月(執行猶予5年)に処した。 【争点】 主な争点は、(1)被告人甲の不法領得の意思の有無(売上調整目的か私的蓄財目的か)、(2)被告人乙の横領の犯意及び被告人甲との共謀の成否、(3)量刑の当否であった。被告人甲は、ストックはブランドイメージ維持のための売上調整(昨対比対策)及び将来の業績悪化への備えとして行ったものであり、不法領得の意思はなかったと主張した。被告人乙は、ストックの目的は昨対比対策と聞いており、現金は被告人甲が在庫処理等で適切に処理していると思っていたとして、横領の犯意及び共謀を否認した。 【判旨(量刑)】 東京高裁は、事実誤認の主張についてはいずれも退けた。被告人甲については、売上金を会社の正規の管理から切り離し、私的財産と混和させて個室で保管していたこと、会社の実質的オーナーであるFに一切秘匿していたこと、私的な使途に自由に支出していたこと等から、不法領得の意思は合理的な疑いを超えて認定できるとした。被告人乙については、ST分けの現場には立ち会っていないものの、除外された売上金が被告人甲の下で保管されていることを認識し、ストックの1割相当の報酬を受領し、税務調査時にノートの保管場所を変更するなど違法性を認識していたことから、少なくとも未必的な認識に基づく共謀を認定した。 量刑については、原判決後に被告人らがA社に対し6300万円の被害弁償を約し示談が成立したこと、及び捜査機関による押収の結果として起訴額を超える金額がA社に回復されたことを十分に考慮すべきであるとして、原判決を破棄し、被告人甲を懲役2年10月、被告人乙を懲役1年8月(執行猶予4年)に減軽した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。