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下級裁

DNA型、指紋及び写真データの抹消等請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ2417
事件名
DNA型、指紋及び写真データの抹消等請求事件
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2022年3月3日
裁判官
加島滋人久田淳一治部宏樹

AI概要

【事案の概要】 原告は、平成26年6月、逃げ出した飼い犬を探すため、名古屋市内の電柱9か所にチラシを貼付した。これが名古屋市屋外広告物条例違反の被疑事実として立件され、愛知県A警察署の警察官による取調べの際、原告の顔写真の撮影、DNA型鑑定資料(口腔内細胞)の採取及び指紋の採取が行われた。本件被疑事件はその後不起訴処分となった。 原告は、被告(国)に対し、警察庁刑事局犯罪鑑識官が原告のDNA型記録、指掌紋記録及び被疑者写真記録を保管し続けていることが、憲法13条により人格権として保障される情報自己決定権を侵害し違憲・違法であると主張して、人格権に基づく妨害排除請求としてこれらの記録の抹消を求めるとともに、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償として慰謝料150万円及び遅延損害金の支払を求めた。 【争点】 本件の主な争点は、(1)被告が原告のDNA型記録・指掌紋記録・写真記録を現に保管しているか、(2)保管している場合に人格権に基づく削除請求が認められるか、(3)国家賠償法上の違法事由の有無及び損害の3点である。原告は、口腔内細胞を採取した以上、愛知県警の証拠物件管理要綱に基づきDNA型鑑定の嘱託が義務付けられているはずであり、各規則に従い犯罪鑑識官が記録を保管しているはずだと主張した。また、DNA型等の記録のデータベース化による保管は行政警察活動であり、国家公安委員会規則があるのみで法律上の根拠がなく、憲法41条及び31条に違反すると主張した。被告は、DNA型記録及び写真記録は整理保管した事実がなく、指掌紋記録は不起訴処分後の平成26年10月15日に抹消済みであると反論した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。まずDNA型記録について、証拠物件管理要綱の鑑定嘱託に関する条項は実施時期に関する一般的な方針を示した規定にすぎず、いかなる場合でも鑑定嘱託を義務付けるものとは解されないとした。そして、A警察署及び愛知県警察本部への調査嘱託の結果、口腔内細胞のDNA型鑑定は嘱託されておらず、犯罪鑑識官がDNA型記録を保管していない事実が確認された。次に指掌紋記録については、指掌紋自動識別システムの履歴から、犯罪鑑識官が平成26年8月26日に送信を受けたが同年10月15日に抹消した事実を認定した。被疑者写真記録についても、写真規則2条2項は写真撮影の場合に必ず記録作成を義務付けるものではなく、調査嘱託の結果からも記録が作成・保管された事実は認められないとした。以上から、被告が本件各記録を現に保管しているとは認められず、削除請求には理由がないと判断した。国家賠償請求についても、指掌紋記録は任意採取であり不起訴処分の約2週間後に抹消され、捜査以外に利用された形跡もないことから違法性を否定し、記録抹消を原告に告知すべき職務上の注意義務も認められないとして、請求を全て棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。