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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成24ワ1428
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2022年3月11日
裁判官
瀬孝宇野直紀佐藤克郎

AI概要

【事案の概要】 原告ら(いずれも昭和23年生まれ)は、乳幼児期に受けた集団予防接種等において注射器が連続使用されたことにより、B型肝炎ウイルス(HBV)に持続感染し、HBe抗原陰性慢性肝炎を発症したと主張して、被告(国)に対し、国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ一部請求として損害賠償金50万���及び遅延損害金の支払を求めた事案である。原告869は平成2年2月に、原告966は平成3年11月にそれぞれHBe抗原陰性慢性肝炎を発症し、その後、原告869は線維化がF0からF1へ、原告966はF2へと進展した。被告は、慢性肝炎の発症時が除斥期間の起算点であり、提訴時には20年の除斥期間が経過していたと主張した。原告らは、線維化の進展により「質的に異なる損害」が発生したとして、その時点を除斥期間の起算点とすべきであると主張した。 【争点】 (1) 集団予防接種等と原告らのHBV感染との間の因果関係の有無 (2) 原告らの損害の有無及び額 (3) 除斥期間の起算点―HBe抗原陰性慢性肝炎発症後の線維化の進展が「質的に異なる損害」の発生に当たるか 【判旨】 裁判所は、集団予防接種等と原告らのHBV感染との因果関係を認め、国賠法上の責任を肯定したが、除斥期間の経過を理由に原告らの請求をいずれも棄却した��� まず、最高裁令和3年判決を踏まえ、HBe抗原陽性慢性肝炎とHBe抗原陰性慢性肝炎は質的に異なる損害であり、後者の発症時が除斥期間の起算点となるとした。その上で、原告らが主張する線維化の進展(F0→F1、F1→F2)について検討し、以下の理由から「質的に異なる損害」の発生を否定した。 第一に、B型肝炎においては、C型肝炎と異なり、線維化の進展と肝発がん率��上昇との間に一般的な相関関係があるとの医学的知見は確立しておらず、線維化の程度にかかわらず発がんする予測不能な状態が散見されるとする複数の論文が存在��る。第二に、HBVにおける肝発がんの機序には、慢性炎症による遺伝子異常の蓄積とHBV自体の直接的な発がん関与の二つがあり、線維化自体が発がん率を高める因子とは考えられていない。第三に、F0からF1への進展は治療適応の基準(F2以上)に達せず、治療の適応や方法に直ちに影響を生じるとは認め難い。第四に、HBe抗原陰性慢性肝炎内での線維化の進展は、同一の病態・病期から一般的に生じ得る変化にすぎず、じん肺の管理区分の変更のように法的評価を異ならしめるほどの相違があるとはいえない。 以上から、原告869については平成2年2月16日、原告966については平成3年11月2日がそれぞれ除斥期間の起算点となり、いずれも提訴時に20年の除斥期間が経過していたと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。