AI概要
【事案の概要】 本件は、商標法50条1項に基づく商標登録取消審判請求に係る審決取消訴訟である。原告(シグマ電子工業株式会社)は、登録商標「SIGMASTAR/シグマスター」(第9類「電子応用機械器具及びその部品」)の商標権者であるところ、被告(星宸科技股份有限公司)が不使用取消審判を請求し、特許庁が本件商標登録を取り消す旨の審決をしたため、原告がその取消しを求めた。本件の争点は、原告が審判請求登録前3年以内(平成29年4月8日〜令和2年4月7日)に本件指定商品について本件商標を使用したか否かである。 【争点】 原告が取り扱う「IC電子点滅器」及び「フルカラーLEDコントロール装置」が、本件指定商品である「電子応用機械器具及びその部品」(商標法施行規則別表第9類15)の範ちゅうに属するか、それとも「配電用又は制御用の機械器具」(同類3)の範ちゅうに属するかが争われた。原告は、IC電子点滅器を構成する部品(CPU、IC、ダイオード等)がいずれも電子応用機械器具に該当するから完成品も同様に該当すると主張した。また、「配電」は変電所から需要端までの屋外の電力輸送を意味し、家庭内の照明器具内部に配設される本件商品は「配電用の機械器具」には当たらないとも主張した。 【判旨】 知財高裁は、原告の請求を棄却した。裁判所は、商標法施行規則別表の商品の意義は、施行令別表の区分名称、施行規則別表に掲げられた商品の内容・性質、国際分類の類別表注釈、類似商品・役務審査基準における類似群の同一性などを参酌して解釈すべきとした上で、省令別表第9類3には「配電用又は制御用の機械器具」として「開閉器」及び「点滅器」が掲げられている一方、同類15の「電子応用機械器具及びその部品」には「開閉器」も「点滅器」も掲げられていないことを指摘した。そして、原告の商品はいずれも照明器具の点滅を制御したり色を調節したりするICスイッチであり、少なくとも「制御用の機械器具」としての「開閉器」ないし「点滅器」に該当するから、本件指定商品には該当しないと判断した。原告の部品該当性の主張についても、本件で問題となるのは完成品であり、部品が指定商品に該当するとしても完成品の判断を左右しないとして排斥した。