都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3083 件の口コミ
知財

意匠権侵害差止等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和3ネ10075
事件名
意匠権侵害差止等請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年3月24日
裁判官
東海林保中平健都野道紀
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 ヘアキャッチャー(浴室排水口用の毛髪捕捉器具)に係る意匠権(意匠登録第1620963号)を有する控訴人が、被控訴人の製造・販売するヘアキャッチャー(被告製品)が本件意匠権を侵害するとして、意匠法37条に基づく差止め・廃棄及び民法709条に基づく損害賠償金726万円等の支払を求めた事案の控訴審である。原審(東京地裁)は、被告製品の意匠は本件意匠に類似しないとして控訴人の請求をいずれも棄却したため、控訴人がこれを不服として控訴した。 【争点】 被告意匠は本件意匠と類似するか。具体的には、(1)本件意匠の要部をどのように認定すべきか(渦流生成部における堰部の有無が要部となるか)、(2)本件意匠と被告意匠の共通点・差異点を踏まえた全体的な類否判断が争われた。控訴人は、堰部の有無は要部とならず、両意匠はフランジ部より上方に突出する凹凸がない平面的な美感を共通にすると主張した。被控訴人は、渦流生成部における堰部の有無は要部に係る顕著な差異であると反論した。 【判旨】 控訴棄却。知財高裁は、意匠の類否判断は需要者の視覚を通じて起こさせる美感に基づき、物品の性質・用途・使用態様及び公知意匠にない新規な創作部分を参酌して要部を把握し、全体的に観察・対比すべきであるとの基準を示した。本件意匠に係るヘアキャッチャーは個人消費者が排水口に設置した状態で上方から視認する生活用品であり、渦流生成部及び捕捉部の形状に注意が惹かれやすいとした。公知意匠(5件)との対比から、本件意匠の要部は「渦流生成部が斜面体のみで構成され、各斜面体を区切る渦流壁等の構造体がなく、段差構造のみによって境界が形成されている形状」であると認定した。この要部は、全体として凹凸が少なくシンプルですっきりとした印象を需要者に与えるものであるとした。これに対し、被告意匠は各斜面体の外周部に堰部が形成されており、この堰部は上方から容易に看取される高さ・幅を有し、独立した構造体と認識される形状であって、斜面体と共に明確な渦状模様を顕出させ、より勢いのある水流が生じる印象を与えるとした。この堰部の有無の差異は本件意匠の要部における差異であり、需要者に大きく異なる美感を生じさせるものであるから、両意匠は全体として美感を共通にしないと判断した。控訴人のレビュー記事に基づく主張や堰部が小さい旨の主張もいずれも排斥した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。