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知財

特許権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ25152
事件名
特許権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年3月24日

AI概要

【事案の概要】 原告(株式会社ドワンゴ)は、「コメント配信システム」に関する特許権(特許第6526304号)を有しており、被告FC2,INC.(米国ネバダ州法人)及び被告ホームページシステム(日本法人)に対し、被告らが運営する「FC2動画」「FC2 SayMove!」「FC2ひまわり動画」のコメント付き動画配信システムが本件特許の技術的範囲に属するとして、特許法100条に基づく差止め・プログラム抹消・サーバ除却、並びに民法709条及び719条1項前段に基づく損害賠償金1000万円及び遅延損害金の連帯支払を求めた事案である。本件特許は、動画上にユーザのコメントを水平方向に移動させて表示し、コメント同士が重ならないよう表示位置を制御するコメント配信システムに関するものである。 【争点】 主な争点は、(1)準拠法、(2)(3)被告システムが本件発明1及び2の技術的範囲に属するか、(4)被告らによる被告システムの「生産」(特許法2条3項1号)が日本国内で行われたか、(5)無効の抗弁(進歩性欠如、明確性要件違反、サポート要件違反等14の無効理由)、(6)権利濫用の成否、(7)損害額、(8)差止請求の当否である。特に中心的な争点は、被告サーバが全て米国内に所在する状況下で、被告システムの日本国内での「生産」が認められるかという点であった。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、まず被告システムが本件発明1及び2の技術的範囲に属すること(構成要件充足性)を認めた。すなわち、被告システムにおけるコメント付き動画配信の仕組みは、サーバからコメント情報と動画を端末に送信し、コメント同士の重複を判定して表示位置を制御する点で、本件発明の全構成要件を充足すると判断した。しかし、物の発明の「実施」としての「生産」(特許法2条3項1号)とは、発明の技術的範囲に属する物を新たに作り出す行為をいい、属地主義の原則から日本国内における生産に限定されると解した上で、被告FC2が管理する動画配信用サーバ及びコメント配信用サーバはいずれも米国内に存在しており、日本国内に存在するのはユーザ端末のみであるところ、ユーザ端末のみでは本件発明の全構成要件を充足しないことから、被告システムが日本国内で「生産」されたとは認められないと判断した。原告は、被告システムの構成要素の大部分(多数のユーザ端末)が日本国内に存在し、コメントの重複判定等の重要な処理も国内で実現されていると主張したが、裁判所は、特許権による禁止権の範囲は明確である必要があり、明文の根拠なく構成要素の大部分が国内にあるとの基準で「生産」の範囲を画することは相当でないとし、また本件発明の目的に照らしてサーバは重要な役割を担う構成であるから、ユーザ端末のみの存在をもって大部分が国内にあるとは認められないとして、原告の主張を排斥した。被告ホームページシステムについても、少なくとも本件特許権設定登録後は被告サービスに関する業務を行っていたとは認められないとして、同社による「生産」も否定した。以上により、被告システムは本件発明の技術的範囲に属するものの、被告らによる日本国内での実施は認められないとして、原告の請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。