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下級裁

被告人A及び被告人Bに対する各補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律違反被告事件

判決データ

事件番号
令和3わ204
事件名
被告人A及び被告人Bに対する各補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律違反被告事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2022年3月28日

AI概要

【事案の概要】 国指定重要無形民俗文化財の祭礼行事に使用する祭礼幕の復元新調等事業をめぐる補助金適正化法違反の事案である。被告人Aは祭礼の振興会修理委員会委員として事業の検討等に従事し、被告人Bは祭礼幕等の制作事業を営み振興会から作業の委託を受けていた。被告人両名は、修理委員会副委員長Eと共謀の上、文化庁所管の国庫補助金の交付を不正に受けようと企て、真実は交付を受ける補助金の全額を事業に使用する意思はなく、被告人Bが委託費の支払を受けた後、被告人Aらに委託費の15パーセントに相当する金額を還流させて利得させる意図であるのにこれを秘し、平成27年度から平成29年度にかけて3回にわたり、被告人Aらの利得分を含ませて見積金額を過大に算定した内容虚偽の見積書とともに補助金交付申請書等を文化庁長官に提出し、合計約6582万8000円の補助金の交付を受けた。 【争点】 ①「偽りその他不正の手段」(補助金適正化法29条1項)が認められるか(被告人A関係)、②不正の手段と補助金受交付との間の因果関係が認められるか否か及びその範囲(被告人A・B関係)、③被告人Aの故意及び被告人B・Eとの共謀の有無(被告人A関係)の3点が争われた。被告人A側は、見積書記載の作業は全て必要なもので金額も相場の範囲内であり、受託業者の委託費の使途を拘束するルールは存しないから不正の手段に当たらないと主張した。検察官は補助金全額について因果関係が認められると主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、争点①について、業界慣行として委託費の一定割合を受託業者が事業者側に支払う慣行が存在し、本件合意は事実上拘束力のある実現可能性の高いものであったと認定した。被告人Aらの利得分は見積書作成時点で被告人Bの利益とは別に確保され確定的に存在していたにもかかわらず見積書に記載がなく、補助対象経費のみで構成されているように仮装されていたとして、見積金額は利得分だけ過大に算定されたものと認め、「偽りその他不正の手段」に該当すると判断した。争点②について、因果関係が認められる範囲は補助金全額ではなく、被告人Aらの利得分(委託費の15パーセント)の2分の1に相当する部分に限られるとした。補助金適正化法29条1項は不正の手段によって国庫の損失が生じた場合に限り処罰する趣旨であり、事業自体に必要性があり見積書記載の作業にも問題がなかった以上、利得分を超える部分について因果関係を肯定するには疑問が残るとした。争点③について、被告人Aは委託費に補助金が含まれることを認識した上で利得分の還流報告を受けており、故意及び共謀を認めた。以上を踏まえ、不正受交付額は3年度分合計966万8595円と認定し、被告人両名をそれぞれ懲役1年6月・執行猶予3年に処した(求刑は各懲役2年6月)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。