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発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ24349
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年3月29日

AI概要

【事案の概要】 原告は、フォロワー数20万人超のインスタグラマーである主婦であり、氏名不詳者がインターネット上の掲示板サイト「A」に設けられた原告の実名を付したスレッドに、原告の写真を無断で掲載する投稿(合計7件)を行い、原告の著作権(複製権・公衆送信権)及び肖像権を侵害したと主張して、経由プロバイダであるKDDI株式会社及びソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社に対し、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき発信者情報の開示を求めた事案である。上記掲示板には原告の実名を付したスレッドが合計27件作成されており、冒頭には原告の容姿を嘲笑・揶揄し誹謗中傷する記載がなされ、各スレッド内の投稿も原告の写真を貼り付けて容姿を揶揄する内容が多く含まれていた。 【争点】 (1) 各投稿による原告の肖像権侵害の明白性(投稿1-1、1-2-1、1-2-2、1-3、2-1) (2) 各投稿による原告の著作権侵害の明白性(投稿2-2の自撮り写真、投稿2-3の商品写真) (3) 被告らが主張する、インスタグラマーとしての社会的地位に基づく受忍義務及び適法引用の成否 (4) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無 【判旨】 裁判所は、肖像権侵害について、個人の社会的地位・活動内容、肖像が撮影された経緯、利用の目的・態様・必要性等を総合考慮し、人格的利益の侵害が社会生活上の受忍限度を超える場合に違法となるとの判断枠組みを示した。そのうえで、本件スレッドが原告の容姿等を揶揄し誹謗中傷することを目的として設けられたものであり、投稿1-1ないし2-1の各投稿はいずれもその一環としてなされたものと認定した。被告KDDIが「さわやかだと思います」との記載は単なる感想にすぎないと主張した点については、スレッド内で「さわやか」が原告の容姿を揶揄する文脈で繰り返し用いられていた事実を指摘し、退けた。また、原告がインスタグラマーであることを考慮しても、誹謗中傷目的のスレッドに写真を掲載することは受忍限度を超えると判断し、5件の投稿すべてについて肖像権侵害の明白性を認めた。 著作権侵害については、投稿2-2に掲載された原告の自撮り写真は構図やアングル等に創作性が認められ著作物に該当するとし、被告ソニーの適法引用の主張に対しては、誹謗中傷目的での利用は「公正な慣行に合致」せず「引用の目的上正当な範囲内」ともいえないとして排斥し、複製権・公衆送信権の侵害を認めた。他方、投稿2-3の商品写真については、撮影者が原告であると認めるに足りる証拠がないとして、著作権侵害を否定した。 以上により、被告KDDIに対する開示請求は投稿1-1、1-2-1、1-2-2に係る発信者情報について認容し(投稿1-3のメールアドレスは保有の証拠なく棄却)、被告ソニーに対する開示請求は投稿2-1、2-2に係る発信者情報について認容し、投稿2-3に係る請求は棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。