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下級裁

殺人、非現住建造物等放火、死体損壊、詐欺未遂

判決データ

事件番号
令和1わ1924
事件名
殺人、非現住建造物等放火、死体損壊、詐欺未遂
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2022年4月14日
裁判官
宮本聡西前征志大井友貴

AI概要

【事案の概要】 被告人は、結婚相談所を通じて約8000万円の預貯金を有する被害者(当時60歳)と平成27年7月に結婚した。被告人は結婚前から被害者の資産目当てであり、交際相手に「お金と結婚する」と述べ、結婚後は被害者にマンション購入費用1000万円、自動車約468万円、死亡保険金3000万円の生命保険加入、毎月の生活費20万円を負担させた。しかし、被害者が資産の流出を警戒して支出を自制し始めたことから、被告人は不倫相手であるYに対し、着手金250万円と借金約600万円の免除を条件に被害者の殺害を依頼した。 平成28年2月6日夜、被告人とYはレンタカーで被害者方に赴き、当初は睡眠薬で寝入らせた被害者を石油ストーブによる失火に見せかけて殺害する計画であったが、被害者が起きていたため、Yが被害者の胸部を刃物で少なくとも4回刺して失血死させた。その後、同月13日に犯行発覚を防ぐため被害者方に放火して全焼させ、死体を焼損した。さらに被告人は、被害者を殺害した事実を秘して保険会社に死亡保険金約3000万円の支払を請求したが、保険会社が他殺の可能性を疑い支払を保留したため未遂に終わった。被告人は相続手続により預貯金約5547万円や土地を取得した。 【争点】 本件では6つの争点が争われた。第1に殺人の共謀の有無、第2に殺意の有無、第3にYの実行行為が共謀に基づくものか、第4に正当防衛が成立する状況であったか、第5に放火・死体損壊の共謀の有無、第6に詐欺の欺罔行為の有無である。特に殺人の共謀について、被告人は250万円はYに離婚のための活動費として支払ったと主張したが、裁判所は被害者の母が既に死亡しているにもかかわらず「お母さんの元に行くのが一番」等のLINEのやり取りや、Yの「今回は躊躇無く致します」との返信、睡眠薬の入手、ガソリン携行缶や石油ストーブの購入等の客観的証拠から、被害者殺害の着手金であると認定した。正当防衛については、Yが被害者を殺害する目的で被害者方に立ち入っており、被害者の刃物振り回し行為は防衛行為に当たるとして、正当防衛の成立を否定した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、本件が死亡保険金及び相続財産目的で人の命を奪った身勝手で悪質極まりない犯行であり、殺人罪の中でも刑事責任が特に重大であると判示した。犯行は数か月前から計画され、ほぼ無抵抗の被害者を鋭利な刃物で少なくとも4回胸部を突き刺すという執拗で残忍な態様であった。被告人はYに報酬を約束して殺害を依頼し、計画を練り、準備を行い、犯行を促した首謀者であり、実行犯のYよりも刑事責任が大きいとされた。放火についても、殺人の発覚を防ぎ保険金と相続財産を取得するという利欲的目的で重ねて実行された計画的犯行と評価された。被告人に前科前歴がない点は有利な事情として考慮されたが、犯行直後からの執拗な罪証隠滅工作、不合理な弁解、被害者への謝罪や弁償の欠如等から反省の態度が一切見られないと評価され、有期懲役刑を選択する余地はないとして、求刑どおり無期懲役が言い渡された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。