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下級裁

株主代表訴訟事件

判決データ

事件番号
平成30ワ4764
事件名
株主代表訴訟事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2022年5月20日
裁判官
谷村武則小川紀代子三重野真人

AI概要

【事案の概要】 大手ハウスメーカーである補助参加人(上場会社)が、東京都品川区に所在するJR駅徒歩約4分・約600坪の不動産(旅館跡地)を代金70億円で購入する取引において、売主側の所有者になりすました人物(偽I)による地面師詐欺に遭い、手付金14億円及び残代金約49億円の合計約55億5900万円をだまし取られた事案である。補助参加人の株主である原告が、本件詐欺事件当時の代表取締役社長(被告A)及び取締役副社長・最高財務責任者(被告B)に対し、会社法423条1項に基づく損害賠償として各自55億5900万円の支払を補助参加人に対してするよう求める株主代表訴訟である。原告は、被告らについて、(1)経営判断の誤り、(2)従業員に対する監視監督義務懈怠、(3)内部統制システム構築義務懈怠、(4)被害回復措置の懈怠、(5)被害拡大防止措置の懈怠を主張した。 【争点】 争点1:被告A(代表取締役社長)に関する任務懈怠責任の成否 争点2:被告B(取締役副社長)に関する任務懈怠責任の成否 【判旨】 請求棄却。裁判所は、経営判断の原則に基づき、以下のとおり被告らの任務懈怠をいずれも否定した。 (1)経営判断の誤りについて、補助参加人は売上高1兆円超・従業員1万4000人超の大規模で分業された組織形態の会社であり、被告Aの判断に求められていたのは経営全体を総括する立場からの検討であって個別の契約内容の具体的点検ではないとした。本件稟議書の内容や現地視察で得た情報に依拠して判断することに躊躇を覚えさせる特段の事情はなく、判断の前提となった事実の認識・評価に至る過程は合理的であり、判断の推論過程・内容も著しく不合理ではなかったとした。残代金決済前倒しの了承についても、旅券原本確認・公証人による本人認証等の十分な本人確認が行われた旨の情報がもたらされ、法務部長も了解していたことから、同様に経営判断として裁量の範囲内と判断した。 (2)監視監督義務について、COOとして業務執行全般を総括する立場にあった被告Aが個別の従業員に対する具体的な監視監督義務を負うとはいえないとした。 (3)内部統制システム構築義務について、補助参加人では売主への直接対面による本人確認書類原本の提示、司法書士による旅券の紫外線調査まで行われており、通常想定されるリスクに応じた管理体制が定められていたとして、紫外線調査でも判明しない旅券偽造まで想定したリスク管理体制の整備義務はないとした。 (4)被害回復措置及び(5)被害拡大防止措置についても、被告らが詐欺を知った時点では既に預金小切手が現金化された後であり、義務違反はないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。