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知財

特許権侵害損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ21901
事件名
特許権侵害損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年5月31日

AI概要

【事案の概要】 本件は、「画像表示方法」に関する特許(特許第4059802号)の特許権者であった原告サピエンス及び現特許権者である原告プラグインフリーが、被告Zホールディングス(旧ヤフー)に対し、被告が「Yahoo!地図」で配信するHTML及びJavaScriptのソースプログラム等(被告地図プログラム)によりWebブラウザに地図を表示させる方法が本件特許発明の技術的範囲に属し、被告地図プログラムの配信が間接侵害(特許法101条4号)に該当すると主張して、損害賠償を求めた事案である。原告サピエンスは6600万円(損害金20億円の一部6000万円と弁護士費用600万円)、原告プラグインフリーは1億3200万円(損害金40億円の一部1億2000万円と弁護士費用1200万円)をそれぞれ請求した。本件特許発明は、Webブラウザの表示領域よりも大きい画像を分割し、限定された範囲の分割画像を複数の枠要素に当てはめて表示し、スクロール操作に応じて枠要素の移動・削除・追加を行うことで、プラグインソフトウェアなしに少ない待ち時間で大画像を表示する技術に関するものである。裁判所は事案の専門性に鑑み、画像表示方法に関する専門委員3名を選任した。 【争点】 主な争点は、(1)被告地図表示方法が本件特許発明の各構成要件を充足するか(争点1)、(2)本件特許発明に無効理由があるか(争点2)であった。構成要件充足性については、「分割画像」の意義(争点1-1)、「複数の枠要素の配列」にimgタグが含まれるか(争点1-2)、親要素の演算による枠要素の移動が「枠要素の移動すべき位置を演算して該位置に枠要素を移動し」に該当するか(争点1-3)、矩形領域の再設定が枠要素の「削除」「追加」に当たるか(争点1-4)が争われた。無効理由については、複数の先行文献を主引例とする進歩性欠如等が主張された。 【判旨】 裁判所は、被告地図表示方法が本件特許発明の全構成要件を充足し、技術的範囲に属すると認定した。具体的には、imgタグにより設定される矩形領域が「枠要素」に該当すること、親要素であるdiv要素の位置を演算して枠要素を一体的に移動させる構成も構成要件1C-1を充足すること、矩形領域のstyle属性の書換えによる再設定が枠要素の「削除」「追加」に該当することを認めた。しかし、無効理由の判断において、乙22文献(特開平11-232433号「地図表示制御システム」)を主引例とする進歩性欠如を認めた。裁判所は、乙22文献の「表示領域」が本件特許発明の「枠要素」に相当し、メッシュ分割した地図データを表示領域に当てはめる構成が開示されていると認定した上で、本件特許発明との相違点(Webブラウザの採用、枠要素の配列をWebブラウザに設定する点、JavaScriptによる演算の実行)はいずれも出願当時の周知慣用技術から容易に想到できるとして、本件特許は無効審判により無効にされるべきものと判断した。以上により、原告らの請求はいずれも棄却された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。