発信者情報開示請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 プロのカメラマンである原告が、電気通信事業等を目的とするGMOインターネット株式会社(被告)に対し、氏名不詳者らが複数のまとめサイト等のウェブページ(計9ページ)に原告の撮影した写真に基づく画像を無断掲載したとして、著作権(翻案権・公衆送信権)及び著作者人格権(氏名表示権・同一性保持権)の侵害を理由に、プロバイダ責任制限法4条1項に基づき発信者情報の開示を求めた事案である。 【争点】 1. 被告が各ウェブページについての「開示関係役務提供者」に該当するか(特にレジストラ等やDNSサーバー管理者が「特定電気通信役務提供者」に当たるか) 2. 権利侵害の明白性 3. 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無 【判旨】 一部認容・一部棄却。 争点1につき、被告がホスティングサーバー管理者であるウェブページC1及びC2については、被告の開示関係役務提供者該当性を認めた。一方、被告がレジストラ等にすぎないウェブページB1・B2・D1・D2・E・H・Iについては、レジストラ等はレジストリに対するドメイン名登録の仲介を行うにすぎず、不特定の者による受信を目的とする電気通信の送信の用に供される電気通信設備を用いて他人の通信を媒介する者には当たらないとして、「特定電気通信役務提供者」への該当性を否定した。原告が主張した、名前解決を通じたアクセスが通常の通信形態であること、コンテンツプロバイダ等への開示請求が奏功しない可能性があることについても、これをもってレジストラ等を「特定電気通信役務提供者」と解することは困難であるとして退けた。 争点2につき、ウェブページC1・C2に掲載された写真画像について、原告写真2に係る公衆送信権の侵害が明らかであると認定した。 争点3につき、原告が氏名不詳者らに対する損害賠償請求のために発信者情報の開示を受ける正当な理由があると認めた。 以上から、ウェブページC1・C2に係る発信者情報の開示請求のみ認容し、その余の請求を棄却した。