共同著作権に基づく利得分配請求等控訴事件
判決データ
- 事件番号
- 令和3ネ10017
- 事件名
- 共同著作権に基づく利得分配請求等控訴事件
- 裁判所
- 知的財産高等裁判所
- 裁判年月日
- 2022年6月13日
- 裁判官
- 本多知成、浅井憲、中島朋宏
- 原審裁判所
- 東京地方裁判所
AI概要
【事案の概要】 控訴人Xが、被控訴人Y1(ボイスドラマ制作者)及びY2に対し、①ボイスドラマ作品(11作品)につき持分2分の1の共有著作権を有するとして、不当利得返還請求又は不法行為に基づく損害賠償として464万円、②作品制作に関する請負契約に基づく報酬として985万円、③上記金員の不払による健康被害の損害賠償として50万円の各連帯支払を求めた事案の控訴審である。原審(東京地裁)は控訴人の請求をいずれも棄却した。 【争点】 (1) 控訴人が各作品の共同著作者に当たるか (2) 請負契約の成否・内容及び報酬額の合意の有無 (3) 報酬債務の弁済の有無及び未払額 (4) 報酬不払による損害賠償の可否 【判旨】 知財高裁は、原判決を一部変更し、Y1に対する未払報酬18万9680円及び遅延損害金の支払を命じ、その余の請求を棄却した。 共有著作権の主張について、控訴人が行った効果音の収録・編集作業は、Y1のシナリオへの付記や口頭による具体的指示に基づくものであり、作品完成の最終判断もY1が行っていたことから、控訴人が個々の作業で効果音の選定や音声修正を自己の判断で行った部分があったとしても、「創作と評価されるに足りる程度の精神的活動」とは認められないと判断した。 請負契約については、控訴人とY1間で平成29年2月頃に制作契約が成立したと認定した。報酬額については、作品1(4万円)・作品2(4万5000円)は個別合意を認めたが、他の作品については、収録時間と作品1・2の報酬額との相関関係に基づき報酬総額を30万5000円と算定した。弁済済みの11万5320円を控除し、未払額を18万9680円と認定した。 Y2については制作段階では関与しておらず、契約成立を否定した。