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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ケ10115
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年6月22日
裁判官
菅野雅之本吉弘行中村恭

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告が特許権者である「1回当たり100~200単位のPTHが週1回投与されることを特徴とする、PTH含有骨粗鬆症治療/予防剤」に関する特許(特許第6198346号)について、原告が特許無効審判を請求したところ、特許庁が審判請求不成立(特許有効)の審決をしたため、原告がその取消しを求めた審決取消訴訟である。本件特許の発明は、PTH(副甲状腺ホルモン)を週1回200単位投与する骨粗鬆症治療剤であり、(1)年齢65歳以上、(2)既存骨折あり、(3)骨密度が若年成人平均値の80%未満等の3条件を全て満たす高リスク患者に対し、48週を超えて72週以上投与することで骨折を抑制するものである。原告は、甲1発明(PTH200単位の週1回投与に関する先行文献)等に基づく進歩性欠如、サポート要件違反、実施可能要件違反、新規性欠如を無効理由として主張した。 【争点】 主な争点は、本件発明が先行技術(甲1発明及び甲14発明)に基づき進歩性を欠如するか否かである。具体的には、①投与対象患者を上記3条件で選別することの容易想到性、②骨粗鬆症治療剤を「骨折抑制のための」ものと特定することの容易想到性、③「48週を超過して72週以上」の投与期間を設定することの容易想到性、及び④本件発明が当業者の予測を超える顕著な効果を奏するか否かが争われた。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、審決を取り消した。まず相違点1について、甲1発明の投与対象患者を選別する際、より新しい骨粗鬆症診断基準を参酌することは当業者がごく普通に行うことであり、既存骨折及び低骨密度という条件は診断基準に含まれ、65歳以上という年齢条件も骨折危険因子として広く知られていたことから、3条件の組合せに想到することに格別の困難はないと判断した。相違点2について、骨粗鬆症治療の目的が骨折予防であることは技術常識であり、甲1文献にも骨密度増加による骨折予防効果が記載されていたことから、容易想到と判断した。相違点3について、海外ではPTHの24か月間連日投与が既に認可されており、投与期間を48週超72週以上とすることも容易であるとした。さらに、被告主張の顕著な効果(高リスク患者における骨折発生率0%等)についても、48週超の区間での骨折発生率の低下は投与継続に伴い予測し得る範囲内のものであり、予測できない顕著な効果とは認められないと判断した。以上から、甲1発明に基づく進歩性欠如の取消事由に理由があるとして、その余の無効理由を判断するまでもなく、審決を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。