AI概要
【事案の概要】 本件は、デンマーク製キッチン用品ブランド「SCANPAN」の日本国内正規代理店である原告が、被告に対し、被告がYahoo!ショッピング上のオンラインストアにおいて、原告がウェブサイト制作会社に委託して制作させた商品紹介画像(フライパンの特徴を説明する画像①〜⑦と、商品仕様ごとの外観画像⑧を組み合わせたもの)を無断で複製し、17種の商品紹介ページに掲載した行為について、著作権(複製権)侵害の不法行為に基づく損害賠償金113万3322円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。被告は令和3年1月にストアを開設し、遅くとも同年2月17日頃から3月29日頃にかけて本件画像を掲載したが、原告からの通知を受けた翌日の同年4月16日に削除した。 【争点】 1. 本件画像に係る原告の著作権の有無 2. 本件画像の複製における被告の故意又は過失の有無 3. 原告の損害額(著作権法114条3項に基づく利用料相当額の算定方法、売上減少との因果関係) 【判旨】 裁判所は、原告の請求を一部認容し、5万円及び遅延損害金の限度で認めた。 争点1について、原告とウェブサイト制作会社との委託契約において、成果物の著作権は検収完了時に原告に譲渡される旨が定められており、本件画像の著作権は原告に帰属すると認定した。 争点2について、被告はコンサルタントから紹介されたツールを使用して本件画像を掲載したと主張したが、裁判所は、被告は自ら本件画像を制作した者ではない以上、著作権の帰属及び利用許諾の有無等について調査確認すべき注意義務を負っていたとし、原告ウェブサイトに著作権に関する警告文が掲示されていたことに鑑みれば、インターネット上の画像検索等により著作権の帰属は比較的容易に確認し得たとして、少なくとも過失があると認定した。 争点3について、裁判所は、利用期間が比較的短期間であること、本件画像①〜⑦と本件画像⑧は全体として一体を成すものとして捉えるのが相当であり17回分の利用料を個別に算定すべきではないこと、原告は本件画像を第三者にライセンスする目的で制作させたものではないことなどを総合考慮し、利用料相当額は5万円が相当と判断した。原告が主張した1ページ当たり6万6666円×17回の算定方法及び売上減少による損害の主張はいずれも排斥された。