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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成31ワ1644
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2022年6月28日
裁判官
横田典子5中山周子横田典子

AI概要

【事案の概要】 被告(大阪府)が設置・運営する府立高校に世界史担当教諭として勤務していた原告が、過重な業務により長時間労働を余儀なくされ適応障害を発症したとして、被告に対し、国家賠償法1条1項又は債務不履行(安全配慮義務違反)に基づき、治療費・慰謝料・弁護士費用の合計230万5108円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 原告は平成28年度から本件高校に勤務し、世界史の授業のほか、生徒会部・国際交流委員会委員・卓球部顧問・ラグビー部副顧問等を務めた。平成29年度には1年生の担任、国際交流委員会の主担当者、ラグビー部顧問等も兼務し、オーストラリア語学研修の準備・引率を取り仕切る立場にあった。原告の発症前6か月間の時間外勤務時間は、発症前1か月が約112時間、発症前2か月が約144時間に達し、6か月平均でも月約98時間に及んでいた。原告は平成29年7月20日頃までに適応障害を発症し、公務災害として認定された。 【争点】 1. 被告(校長)の注意義務(安全配慮義務)違反の有無 2. 損害の発生及び金額 【判旨】 裁判所は、原告の請求を全額認容した。 まず、校長は勤務時間管理者として教育職員の時間外等実績を把握すべき義務を負い、長時間労働が生命や健康を害するような状態であることを認識・予見し得た場合には、事務の分配等を適正にするなどして勤務により健康を害することがないよう配慮すべき安全配慮義務を負うと判示した。被告は、教育職員の時間外勤務は「超勤4項目」に限られ、校長による時間外勤務命令に基づくものではないから労働時間と同視できないと主張したが、裁判所は、適正把握要綱がOTRの打刻による出退勤記録を基礎として時間外等実績を把握する制度を定めていること等から、本件時間外勤務時間をもって業務の量的過重性を評価するのが相当であるとしてこの主張を排斥した。 校長は、平成29年5月中旬頃から遅くとも同年6月1日までに原告の長時間労働が健康を害する状態であることを認識・予見し得たにもかかわらず、原告から「このままでは死んでしまう」「精神も崩壊寸前」「過労死するのではないか」等の切迫したメールを受けながら、漫然と声掛けをするのみで抜本的な業務負担軽減策を講じなかったとして、安全配慮義務違反を認めた。被告は校長が行った8項目の対応を挙げたが、裁判所はいずれも原告の過重な業務負担の解消に有効な配慮とは評価できないと判断した。 損害については、通院治療費等9万5108円、通院慰謝料200万円、弁護士費用21万円の合計230万5108円を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。