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知財

特許権侵害差止請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ10003
事件名
特許権侵害差止請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年6月30日
裁判官
東海林保中平健都野道紀
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、「イソブチルGABAまたはその誘導体を含有する鎮痛剤」とする発明に係る特許権(特許第3693258号)を有する控訴人(ワーナー-ランバート社)が、被控訴人(日本ジェネリック株式会社)に対し、被控訴人が製造・販売する後発医薬品(プレガバリンを有効成分とするジェネリック医薬品)が本件特許権の侵害に当たるとして、特許法100条1項及び2項に基づき、その販売等の差止め及び廃棄を求めた事案の控訴審である。 本件特許に係る発明は、抗てんかん薬として既知であったプレガバリン(本件化合物)について、鎮痛剤としての新たな医薬用途を見出した、いわゆる第二医薬用途発明である。被控訴人の後発医薬品は「神経障害性疼痛」及び「線維筋痛症に伴う疼痛」を効能・効果として薬機法上の承認を受けたものであった。 原審(東京地裁)は、訂正前の請求項1及び2に係る各発明について実施可能要件及びサポート要件の各違反を理由に特許無効審判により無効にされるべきであり、訂正の再抗弁も認められないとし、また、被告医薬品は訂正後の請求項3及び4に係る各発明の技術的範囲に属しないとして、控訴人の請求をいずれも棄却した。控訴人がこれを不服として控訴した。 【争点】 主要な争点は、(1)訂正前発明1及び2の実施可能要件違反・サポート要件違反の有無、(2)訂正の再抗弁の成否(訂正要件の具備の有無及び無効理由の解消の有無)、(3)被告医薬品が訂正後の本件発明3及び4の技術的範囲に属するか、(4)均等侵害の成否である。とりわけ、明細書に記載された3種の薬理試験(ホルマリン試験、カラゲニン試験、術後疼痛試験)の結果から、当業者が本件化合物の神経障害性疼痛や線維筋痛症に対する効果を認識できるかが中心的に争われた。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原審の判断を支持し、控訴を棄却した。 まず、実施可能要件について、本件明細書に記載された3種の薬理試験はいずれも侵害受容性疼痛に対する薬剤の効果を確認するものであり、出願日当時の技術常識に照らすと、これらの試験結果から当業者が本件化合物の神経障害性疼痛や線維筋痛症に対する効果を認識することはできないとして、訂正前発明1及び2は実施可能要件を満たさないと判断した。サポート要件についても同様の理由で違反を認めた。 訂正の再抗弁については、訂正後の発明が「神経障害又は線維筋痛症による痛覚過敏又は接触異痛の痛み」の処置を用途とするものであるところ、明細書の記載及び出願日当時の技術常識から本件化合物がこれらの痛みに効果を奏することが導かれないとして、新規事項の追加に当たり訂正要件を具備しないと判断した。 被告医薬品の技術的範囲の属否については、本件発明3及び4の技術的範囲は侵害受容性疼痛の処置に限られるところ、被告医薬品の効能・効果である神経障害性疼痛及び線維筋痛症に伴う疼痛はこれに該当しないとして、充足を否定した。均等侵害についても、本件発明が医薬用途発明であり用途の相違は本質的部分に係る相違であるとして、第1要件を満たさないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。