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下級裁

現住建造物等放火

判決データ

事件番号
令和3わ843
事件名
現住建造物等放火
裁判所
京都地方裁判所
裁判年月日
2022年7月6日
裁判官
安永武央村川主和大野友己

AI概要

【事案の概要】 被告人は、京都府長岡京市内の施設に入所し、2階の一室を居室として生活していた。被告人は施設での生活にストレスや不満を抱え、そこから逃げ出したいと考えるようになった。令和3年2月18日午前5時頃、自室のベッド上の布団にライターで何度も火を付けて放火した。火が付くとエアコンのスイッチを入れて火を大きくしようとし、さらに自室の扉を開放するなど、施設を燃やそうとする強い意欲が認められた。その結果、被告人の居室を中心に施設の一部(焼損面積約11.48平方メートル)が焼損し、入居者1名が気道熱傷等により10日間の入院を余儀なくされた。被告人は犯行後に自ら長岡京交番に出頭し、自首した。なお、被告人には自閉スペクトラム症及び統合失調症があり、これらの精神障害が長年見落とされ、適切な治療や処遇を受けられなかったことが犯行の背景にあった。現住建造物等放火罪(刑法108条)により起訴された。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人を懲役3年・執行猶予5年(保護観察付き)とした(求刑懲役5年)。量刑判断において、裁判所はまず犯行の危険性を指摘した。10名が居住する施設の早朝における放火であり、迅速な119番通報や入居者による避難誘導がなければ、2階部分がさらに燃え広がり、より多くの負傷者が出る危険があった。一方、被告人に有利な事情として、施設運営者及び負傷した入居者がいずれも被告人を許し、重い処罰を求めていないことを十分考慮した。精神障害の犯行への影響については、施設から逃げ出す手段として放火を着想し実行してしまった短慮に自閉スペクトラム症の特性等の影響が認められるものの、火を大きくする工夫や犯行後の逃亡・証拠隠滅行動に照らし、影響は限定的であるとして、非難が少し弱まる程度にとどまると判断した。再犯可能性については、弁護人の尽力により精神科病院への入院の内諾が得られ、退院後の生活環境調整も依頼されていること、家族による協力も期待できること、被告人に元々反社会的な行動傾向はないことなどから、適切な支援の下で再犯に及ばないことが期待されるとした。以上を踏まえ、刑の執行を猶予した上で、強制的な監督の下で更生環境を整えるため保護観察に付するのが適当であると判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。