都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3160 件の口コミ
知財

特許権侵害差止請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ10021
事件名
特許権侵害差止請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年7月7日
裁判官
大鷹一郎小川卓逸遠山敦士
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 控訴人(特許権者・ワーナー-ランバート社)は、「イソブチルGABAまたはその誘導体を含有する鎮痛剤」に関する特許(特許第3693258号)を有しており、被控訴人ら(ニプロ、全星薬品工業、全星薬品)が製造・販売する後発医薬品(プレガバリンを有効成分とし、神経障害性疼痛及び線維筋痛症に伴う疼痛を効能・効果とする疼痛治療剤)が本件特許権を侵害するとして、特許法100条1項及び2項に基づき、製造・販売等の差止め及び廃棄を求めた事案である。原審(東京地裁)は、サポート要件違反を無効理由とする無効の抗弁が成立すること、及び被告ら医薬品が請求項3・4に係る各発明の構成要件を充足しないことを理由に、控訴人の請求をいずれも棄却したため、控訴人が控訴した。 【争点】 主な争点は、①本件発明1及び2についてサポート要件違反の無効理由が存在するか、②訂正の再抗弁によりサポート要件違反が解消するか、③被告ら医薬品が本件発明3及び4の構成要件を充足するか(特に「炎症を原因とする痛み、又は手術を原因とする痛み」に該当するか)、④均等侵害の成否である。争点の核心は、本件明細書に記載されたホルマリン試験・カラゲニン試験・術後疼痛試験の結果から、当業者が本件化合物の神経障害性疼痛や線維筋痛症に対する鎮痛効果を認識できるかにあり、これは本件出願当時の痛みの機序に関する技術常識の認定に帰着する。 【判旨】 知財高裁は、控訴を棄却した。まず本件発明1・2について、控訴人は、痛覚過敏や接触異痛は原因にかかわらず神経細胞の感作(中枢性感作)により生じ機序が同一であること等が出願当時の技術常識であったと主張したが、裁判所は、ホルマリン試験の後期相と中枢性感作との関係は仮説又は推論の域にとどまり技術常識とは認められないとし、本件明細書の試験結果はいずれも神経障害性疼痛又は線維筋痛症による痛みの処置に関するものとはいえないから、当業者が本件化合物の当該痛みに対する鎮痛効果を認識できず、サポート要件に適合しないと判断した。訂正の再抗弁についても、訂正後の「神経障害又は線維筋痛症による、痛覚過敏又は接触異痛の痛み」に対する鎮痛効果を認識できない以上、無効理由は解消しないとした。本件発明3・4については、被告ら医薬品は神経障害性疼痛等を効能・効果とするものであり、侵害受容性疼痛である「炎症性疼痛」「術後疼痛」の鎮痛剤とは認められないとして構成要件の非充足を認定し、均等侵害についても、いかなる痛みに対して鎮痛効果を有するかは本質的部分であるとして第1要件不充足とした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。