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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ118
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
広島地方裁判所
裁判年月日
2022年7月13日
裁判官
清水俊貴牛濵裕輝清水俊貴

AI概要

【事案の概要】 静岡県警察の警察官であった丙(死亡当時31歳)が、平成24年3月10日に練炭自殺した事件について、丙の父母である原告らが、被告(静岡県)に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めた事案である。丙は、下田警察署庚交番の交番長として三交替制の勤務に従事していたが、管内で発生した連続窃盗事件の捜査への従事、専従捜査班編成に伴う実習生との2名体制での勤務、異動に向けた引継ぎ作業、さらにロータリークラブ主催の海外研修(GSE)派遣メンバーとしての事前準備が重なり、過重な業務に従事していた。丙は平成23年11月から12月頃に実施されたストレス診断で最低評価の「E(かなり悪い)」と判定されていたが、職場において実効的な対応はなされなかった。 【争点】 主な争点は、(1)本件自殺の業務起因性(業務と死亡との因果関係)、(2)被告の安全配慮義務違反の有無、(3)損害の範囲及び額の3点である。被告は、丙の時間外労働時間の認定方法、GSE事前研修の労働時間該当性、精神障害発症の有無、さらに妻との関係等の業務外要因を主張して争った。 【判旨】 裁判所は、丙の時間外労働時間の認定にあたり、上司による修正前の時間外勤務実績報告書の記載を基礎とすべきとし、当直日の休憩時間中の業務従事も勤務時間として考慮した。また、GSEの事前研修等への参加及びその移動時間についても、業務に密接に関連する活動として労働時間に算入した。その結果、丙の時間外労働時間は、発症1か月前に140時間を超え、14日間の連続勤務が2回繰り返されるなど、長時間労働が常態化していたと認定した。裁判所は、丙が遅くとも平成24年3月上旬にはうつ病エピソード等の精神疾患を発症していたと認め、業務上の心理的負荷と精神疾患発症との因果関係を肯定した。自殺当日の妻とのやり取りは契機の一つではあるが、一時的かつ深刻とまではいえない家庭内のいさかいに過ぎず、業務による精神疾患の発症がなければ説明がつかないとした。安全配慮義務違反についても、上司らが丙の過重な労働状況を認識し得たにもかかわらず業務量の調整等の措置を講じなかったとして、これを認めた。もっとも、損害額については、丙の妻子が別途公務災害補償を受けていること等を考慮し、原告ら各人につき慰謝料100万円及び弁護士費用10万円の合計各110万円の限度で請求を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。