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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ1177
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2022年8月26日
裁判官
小林健留

AI概要

【事案の概要】 被告会社(エレクトロニクス用セラミックス等の開発・製造・販売を業とする上場企業)の従業員であった亡D(死亡時57歳)が、解離性大動脈瘤を原因とする急性心筋梗塞により死亡したことについて、亡Dの妻である原告A並びに子である原告B及び原告Cが、亡Dの死亡原因は被告における長時間労働及び過重な業務にあり、被告が安全配慮義務を怠ったと主張して、労働契約上の債務不履行に基づく損害賠償(原告Aにつき約4063万円、原告B及び原告Cにつき各約2031万円)を求めた事案である。亡Dは被告の総務室長として、社内行事、総務管理、福利厚生等64項目もの多岐にわたる業務を担当しており、子会社であるMQ社の経理業務の応援のため福島県三春町への片道約5時間の長期出張を毎月繰り返していた。また、被告代表取締役の秘書的業務や個人資産管理も任されていた。瀬戸労働基準監督署は亡Dの死亡を業務に起因するものと認定し、遺族補償年金等の労災給付が支給されていた。 【争点】 (1) 亡Dの労働時間及び業務内容並びに死亡と業務の因果関係、(2) 被告の安全配慮義務違反の有無、(3) 損害額、(4) 過失相殺及び素因減額の可否。被告は、亡Dの総務室長としての業務はいわゆる閑職で形式的・事務的な手続に過ぎず過重負荷はなかったこと、亡Dには軽度の血液脂質異常・高血圧・喫煙習慣があり自然経過により発症したものであること、亡Dが業務軽減を求めず健康診断の精密検査も受診しなかったことから7割の過失相殺がされるべきこと等を主張した。 【判旨】 裁判所は、タイムレコーダー、セキュリティー記録、パソコンのログ記録等に基づき亡Dの労働時間を認定した。発症前の時間外労働は、1か月目が約70時間、2か月目が約81時間等であり、認定基準の「1か月当たり80時間」の水準には至らないものの、これに近い時間外労働に加え、片道5時間の長距離出張を毎月数日間連続で少なくとも1年間繰り返していたことから疲労が蓄積していたと認め、業務と死亡との因果関係を肯定した。被告の閑職であったとの主張については、亡Dが広範囲にわたる総務業務を担当し出張も多い多忙なものであったと認定し、被告の主張を退けた。安全配慮義務違反については、被告代表取締役が亡Dと隣接する席で執務しており長時間勤務と出張の繰り返しを認識し得たとして、業務量の配分見直し等の注意義務を怠ったと認定した。過失相殺については、労働者が使用者に業務軽減を求めることは容易ではなく、亡Dに業務軽減の申告義務があったとはいえないこと、血液脂質異常は疾病と評価されるものではなく病院受診により発症を防げたか不明であることから、過失相殺・素因減額のいずれも否定した。損害額については、逸失利益約4388万円及び慰謝料3000万円を認定し、遺族補償年金約2229万円を損益相殺した上で、原告Aに対し約2837万円、原告B及び原告Cに対し各約1419万円の支払を命じた(一部認容)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。