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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ケ10161
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年8月30日
裁判官
東海林保中平健都野道紀

AI概要

【事案の概要】 原告は、発明の名称を「ロックウール素材及びその成形体である放射線遮蔽低減体を用いた公衆被爆防護、職業被爆防護、医療被爆防護ならびに放射性廃棄物処理に関する。」とする発明について特許出願をしたが、拒絶査定を受けたため、拒絶査定不服審判を請求した。特許庁は、本件補正を認めた上で「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決をした。本願発明(請求項1)は、放射線の透過低減を有する素材がロックウールであって、ロックウールを含む鉱物繊維またはロックウールの粒状綿を密度が高くなるように圧縮させて、10kg/m3から4000kg/m3のうちのいずれかの重量値に成形されていることを特徴とする放射線遮蔽基材である。審決は、本願発明は甲1文献(セシウム137から生ずるガンマ線に対する各種建築材料の遮蔽データベースに関する論文)に記載された引用発明1に対する新規性を欠くこと、引用発明1及び周知技術に基づく進歩性欠如、甲2公報に記載された引用発明2及び周知技術に基づく進歩性欠如、実施可能要件違反、明確性要件違反を理由として、本件出願は拒絶すべきであると判断した。原告はこれを不服として審決の取消しを求めた。 【争点】 (1) 本願発明と各引用発明との一致点の認定の誤り(取消事由1) (2) 本願発明と各引用発明との相違点に係る判断の誤り(取消事由2) (3) 実施可能要件及び明確性要件に係る判断の誤り(取消事由3) (4) 引用発明1の認定の誤り(甲1文献の表1における「刧さ」の記載が「厚さ」の誤記か否か)(取消事由4) (5) 甲1文献及び甲2公報を引用することの技術的阻害事由の有無(取消事由5) 【判旨】 請求棄却。裁判所は、まず取消事由4について、甲1文献の表1における「刧さ(mm)」の記載は「厚さ(mm)」の誤記であることが明らかであると判断した。その根拠として、甲1文献にはデータベースに各建材の密度・厚さ・元素組成を示した旨の記載があること、表2ないし7のいずれにおいても表1の「刧さ」と同じ位置に「厚さ(mm)」と記載されていることを挙げた。次に、本願発明と引用発明1との相違点1(「基材」の特定の有無)について、建築材料である引用発明1のロックウールは「基材」の一種であるといえ、実質的な相違点ではないとした。相違点2(「放射線の透過低減を有する」素材としての特定の有無)については、甲1文献の表1においてロックウールの密度が高くなるに伴い実効線量透過率がわずかながら低減していることから、引用発明1のロックウールは本願発明の「放射線の透過低減を有する」素材に相当し、実質的な相違点ではないと判断した。以上から、本願発明は引用発明1に対する新規性を欠くとした審決の判断に誤りはないとした。その余の取消事由(進歩性欠如、実施可能要件違反、明確性要件違反、技術的阻害事由)についても、新規性欠如の判断に誤りがない以上、いずれも審決を取り消すべき理由にはならないとして、原告の請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。