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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ケ10165
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年8月30日
裁判官
東海林保中平健都野道紀

AI概要

【事案の概要】 本件は、「配送荷物保管装置」に関する特許(特許第6667748号、請求項数7)の無効審判請求不成立審決に対する取消訴訟である。被告(Yper株式会社)は、ドアに吊り下げて使用する宅配荷物保管装置に関する特許権を有していた。原告(スリーアール株式会社)は、本件特許が進歩性欠如(無効理由1)、サポート要件違反及び明確性要件違反(無効理由2)に該当するとして無効審判を請求したが、特許庁は請求不成立の審決をした。本件各発明の要旨は、配送荷物を収納する収納体と施錠体と接続体とを備え、収納体が折り畳んだ第1の形態と広げた第2の形態に変更でき、接続体がドアと収納体との距離を伸縮可能とする伸縮部を備え、第1の形態では伸縮部を短縮してドアに吊り下げ、第2の形態では伸縮部を伸長して地面に設置するという配送荷物保管装置である。原告は、主引用発明である甲2発明(宅配容器と盗難防止システム)に、甲4発明(荷物配達用具)及び甲5ないし甲7の周知技術を適用すれば容易に想到できると主張した。 【争点】 (1) 本件発明1の甲2発明に対する進歩性の有無(取消事由1) (2) 本件発明2ないし7の進歩性の有無(取消事由2) (3) サポート要件違反の有無(取消事由3) (4) 明確性要件違反の有無(取消事由4) 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。まず取消事由4(明確性要件)について、「伸縮部」「開口部」「施錠体」「接続体」のいずれの文言も、特許請求の範囲及び明細書の記載並びに技術常識を基礎とすれば、第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確とはいえないと判断した。取消事由3(サポート要件)についても、各構成要素について発明の詳細な説明の記載から当業者が課題を解決できると認識できる範囲のものであるとした。取消事由1(進歩性)については、相違点1ないし4はいずれも伸縮部の有無に関するものであるところ、(i)甲2発明では盗難防止用連結ワイヤが玄関内側のドアノブ等に接続されるため、未収納時にワイヤの長さを短縮する構成は採用し得ず、動機付けも阻害要因も存すること、(ii)甲4発明は連結機構の長さが異なる複数の実施例を別異の実施態様として記載しているにすぎず、連結機構を伸縮可能とすることは記載も示唆もされていないこと、(iii)甲5ないし甲7技術のうち伸縮構造を有するのは甲7技術のみであり、伸縮部を備えることまでが周知技術とは認められないことから、当業者が容易に想到し得たとはいえないとした。仮に甲7技術が周知技術であったとしても、甲2発明には阻害要因が存するため、容易想到性は否定されるとして、本件審決の判断に誤りはないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。