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知財

特許権侵害差止請求権等不存在確認請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ13905
事件名
特許権侵害差止請求権等不存在確認請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年8月30日
裁判官
柴田義明佐伯良子仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 本件は、後発医薬品(ジェネリック医薬品)メーカーであるニプロ株式会社(原告)が、先発医薬品メーカーであるエーザイ株式会社及びエーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社(被告ら)に対し、乳がん治療薬エリブリンメシル酸塩(先発品名「ハラヴェン」)に関する2件の特許権(乳がんの処置におけるエリブリンの使用に係るもの)について、差止請求権及び損害賠償請求権の不存在確認等を求めた事案である。原告は、被告医薬品の後発医薬品として「エリブリンメシル酸塩静注1mg「ニプロ」」の製造販売承認を厚生労働大臣に申請していたが、いわゆる二課長通知(平成21年厚労省通知)に基づく運用により、先発品の効能・効果等に特許が存在する場合には後発品の承認をしない方針がとられているため、本件各特許権の存在が原告医薬品の承認・薬価収載の障害となっていた。原告は、主位的に現在の差止請求権・損害賠償請求権の不存在確認を、予備的に薬価基準収載時における将来の各請求権の不存在確認を、さらに予備的に原告医薬品が本件各発明の技術的範囲に属しないことの確認をそれぞれ求めた。被告らは本案前の主張として、いずれの訴えにも訴えの利益がないと主張した。 【争点】 主な争点は、以下の5点における訴えの利益の有無である。①被告エーザイRDに対する現在の差止請求権の不存在確認請求に訴えの利益があるか、②被告らに対する現在の損害賠償請求権の不存在確認請求に訴えの利益があるか、③被告エーザイRDに対する将来の差止請求権の不存在確認請求に訴えの利益があるか、④被告らに対する将来の損害賠償請求権の不存在確認請求に訴えの利益があるか、⑤被告らに対する原告医薬品が本件各発明の技術的範囲に属しないことの確認請求に訴えの利益があるか。原告は、二課長通知の運用により特許権の存在自体が後発品の市場参入を阻止する効果を持つことから確認の利益が認められるべきと主張した。 【判旨】 裁判所は、本件各訴えをいずれも却下した。争点①②(現在の請求権の不存在確認)について、原告は現在、原告医薬品の製造販売をしておらず、承認も受けていないため、近い将来に承認・薬価収載がされる蓋然性は高いとは認められず、被告らも承認申請等のための製造について特許権に基づく主張をしておらず今後もする意思がないと述べていることから、現に当事者間に紛争が存在し原告の法律的地位に危険・不安が存在するとは認められないとした。被告らの「権利行使の可能性がある」旨の回答も、権利の不存在を争うものとは認められないとした。争点③④(将来の請求権の不存在確認)について、将来の法律関係は現存しないため法律上の争訟はあり得ず、将来の紛争発生は確実ではないとして、確認の利益を否定した。争点⑤(技術的範囲の不属確認)について、技術的範囲への属否は事実上の判断であり権利又は法律関係の確認を目的としないため、確認の訴えとして不適切であるとした。二課長通知に基づく運用が後発品の承認を阻害しているとしても、それにより当事者間に法律上の紛争が存在することにはならないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。