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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ケ10005
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2022年8月31日
裁判官
本多知成浅井憲勝又来未子

AI概要

【事案の概要】 本件は、「マッサージ機」に関する特許(特許第5009445号、請求項1〜6)について、原告(株式会社フジ医療器)が特許庁に対して無効審判請求をしたところ、特許庁が「本件審判の請求は、成り立たない」とする審決(不成立審決)をしたため、原告がその取消しを求めた事案である。本件特許は、被施療者が着座する椅子型マッサージ機において、座部の両側に腕部を覆って保持する一対の保持部を設け、その内面に空気袋を備え、保持部の開口が横を向き互いに対向するように配設された構成を特徴とするものである。被告(ファミリーイナダ株式会社)が特許権者であり、原告は先行する中国実用新案(甲2)等の公知文献に基づき、本件各発明の新規性・進歩性の欠如を主張した。なお、本件特許に対しては過去にも無効審判請求がなされ、審決取消訴訟を経て不成立審決が確定しており、本件は再度の無効審判請求に係るものである。 【争点】 主たる争点は、本件各発明の進歩性の有無であり、具体的には以下の4点である。(1)甲2発明(エアー式マッサージ・牽引両用健康機器)に基づく新規性・進歩性欠如の有無(取消事由1)。特に、甲2の「十字状の両アームを広げたり閉じたりすることができる」との記載が、保持部の開口同士が互いに対向する配設を開示しているか。(2)甲3発明(手用空気圧マッサージ機)に基づく進歩性欠如の有無(取消事由2)。(3)甲5発明(手用空気圧マッサージ機)に基づく進歩性欠如の有無(取消事由3)。(4)甲16発明(椅子型マッサージ機)に基づく進歩性欠如の有無(取消事由4)。各争点に共通する核心的論点は、本件発明1の「一対の保持部の開口が横を向き、かつ開口同士が互いに対向するように配設されている」構成(相違点3、4、7、9)の容易想到性である。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、4つの取消事由のいずれについても原告の主張を退けた。取消事由1について、甲2の「十字状の両アームを広げたり閉じたりすることができる」との記載における「広げたり閉じたり」は、アームの向きはそのままでジャケットを腕の長さに応じて近づけたり遠ざけたりすること(アームが長さ方向に伸縮すること)を意味すると解するのが相当であり、両アームを前方に回動して開口同士が対向する配設を意味するものではないと判断した。その根拠として、「広げたり閉じたり」が「ほぼ十字状」を説明する括弧内の記載であること、ジャケットが摺動可能なフックでクロス杆に接続されているとの記載と整合すること、アームが前方に回動する理由や方法について甲2に何ら記載がないこと等を挙げた。取消事由2〜4についても、甲2発明は腕を肩から広げた状態でマッサージを行うものであり、椅子型マッサージ機である甲3・甲5・甲16発明とは使用時の被施療者の姿勢や腕の位置が異なるため、甲2のジャケットを各主引例に適用する動機付けがなく、むしろ阻害要因があると判断した。原告が主張する周知技術(甲17〜21)についても、椅子型マッサージ機とは技術分野が異なるとして退けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。