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知財

意匠権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ28363
事件名
意匠権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年9月27日
裁判官
杉浦正樹小口五大稲垣雄大

AI概要

【事案の概要】 本件は、意匠に係る物品を「子供用乗用玩具」とする意匠権(意匠登録第1513381号)を有する原告(幼児用乗物の製造販売会社)が、被告(自転車等の製造販売会社)の製造・販売する四輪バランストレーニングバイク(被告製品)の意匠が本件登録意匠に類似し、意匠権を侵害すると主張して、意匠法37条1項・2項に基づく被告製品の製造・譲渡等の差止め及び廃棄と、意匠法39条2項に基づく損害賠償517万9200円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 本件登録意匠は、垂直状のハンドルステム、左右一対の前輪、下方に約25度傾斜するフレーム、フレーム略中央上部のサドル、前輪と略同径の単一の後輪という構成を有する三輪の子供用乗用玩具に関するものであった。一方、被告製品は令和元年7月頃から輸入・販売されていたが、令和2年11月15日に販売停止となっていた。被告は合計1400台を輸入し、うち824台を販売して売上合計265万5332円を得ていた。 【争点】 主な争点は、(1)本件意匠と被告意匠の類否(争点1)、(2)損害の発生及びその額(争点2)の2点であった。特に争点1では、本件意匠の要部をどのように把握するか、三輪と四輪の違いが類否判断にどの程度影響するかが中心的な争点となった。原告は基本的構成態様A〜Dの組合せが新規な創作部分であり要部であると主張したのに対し、被告は車輪の数・配置・メインフレームの形状・ホイール部分が要部であり、三輪車と四輪車の差異は類否判断を左右する重大な相違であると反論した。 【判旨】 裁判所は、本件意匠と被告意匠の類似性を肯定し、差止め及び廃棄請求を認容した一方、損害賠償請求は棄却した。 まず意匠の類否について、裁判所は、需要者である幼児の保護者が安全性の見地から全体観察を行うことを前提に、本件意匠の要部を、正面視・側面視の構成、各部の寸法比率、後輪の形状、及びこれらの組合せにより全体として丸みを帯び、前方が幅広で後方が幅狭の形状であるという点にあると認定した。その上で、両意匠は基本的構成態様の全てにおいて共通するとした。被告意匠の後輪が2つある点(差異点1)については、円環状カバーを挟んで三層状に形成されているため一体の印象を与え、後方の幅も本件意匠と略共通することから、共通点を凌駕するものではないと判断した。フレーム構成、ホイール形状、ハンドルステム形状、文字等の各差異点も、要部に関するものではなく類否を左右しないとして、両意匠の類似を認めた。 次に損害額について、裁判所は被告の経費(仕入価格66万1328円、保管料91万8099円、運送料78万1976円、通関費用18万4397円等の合計271万5515円)が売上額265万5332円を上回ることから、被告は利益を得ておらず、意匠法39条2項による損害額の推定は成立しないとして、損害賠償請求を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。