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下級裁

生活保護廃止処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ウ12
事件名
生活保護廃止処分取消請求事件
裁判所
熊本地方裁判所
裁判年月日
2022年10月3日
裁判官
中雄一朗佐藤丈宜池邊大喜

AI概要

【事案の概要】 熊本県玉名郡の町に居住し、生活保護(医療扶助)の支給を受けていた原告が、処分行政庁が平成29年2月14日付けでした生活保護廃止決定処分(本件処分)の取消しを求めた事案である。原告は妻と同居しており、原告夫婦の長女の子である孫も幼少期から同居していた。孫は平成26年4月に看護専門学校准看護科に入学し、病院に勤務しながら就学していたところ、同年7月に原告夫婦と孫の世帯分離がなされ、原告夫婦のみの世帯に対する生活保護が開始された。孫は平成28年3月に准看護科を卒業して准看護師資格を取得し、同年4月に同校看護科に進学した後、就学が夜間定時制となったことで病院での就労収入が月額14〜19万円に増加し、社会保険等にも加入した。処分行政庁は、この収入増加等を理由に世帯分離を解除し、孫の収入を含めた世帯収入が最低生活費を上回るとして本件処分を行った。 【争点】 1. 世帯分離解除の処分性の有無 2. 本件処分が処分行政庁の裁量を逸脱・濫用した違法な処分か否か 3. 本件処分が理由付記を欠く違法な処分か否か 【判旨】 請求認容(本件処分を取消し)。 争点1について、世帯分離又はその解除は、処分行政庁が保護の要否及び程度を判定するための取扱いであり、直ちに国民の権利義務を形成するものではないから、行政事件訴訟法上の処分性は認められないとした。 争点2について、裁判所は、局長通知第1の5(3)に基づく世帯分離の趣旨は、専修学校等に進学した世帯員に十分な稼働能力を取得させ、当該世帯員及び保護世帯の将来的な自立を促進助長することにあると解した上で、同通知には「その世帯が要保護世帯となる場合に限る」という要件が付されていないことから、世帯員の収入増加のみをもって世帯分離を解除することは相当でないとした。そして、孫は本件処分時も看護専門学校看護科に在学中であり、看護師資格取得による将来的な自立助長の効果は継続していたこと、孫と原告夫婦の間で実際には生活費の授受がなかったこと、保護停止の選択肢が十分検討されていなかったことなどから、処分行政庁の世帯分離解除の検討過程ないし判断内容は著しく合理性を欠いており、裁量の範囲を逸脱・濫用した違法があると判断した。世帯分離解除が違法である以上、孫の収入を原告夫婦の世帯収入と認定することはできず、本件処分はその前提を欠き違法であるとして取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。